雪国あるある

自動車のタイヤが雪に埋まって

動けなくなる

ただでさえ走りづらい裏道で

こうなってしまうと

道を塞いでしまうから

対向車や後続車の人達が

助ける光景を

ちょいちょい見かける


様子を見て 

大丈夫そうなら

手伝いはしないけれど

昨日は大変そうだったから

押すのを手伝った


すでに二人で押していて

三人で押したらすぐに

脱出することが出来た


いつもなら積極的に

そんな手助けはしないけれど

気が向いたから手伝った

二人が三人になるだけで

不可能が可能になる

それを目の当たりにして

そういう事もあるんだと思った


ここ最近

ずっと仕事が上手くいかず

落ち込んでいた

役に立てない自分を

無意識に責めていたのかもしれない

情けなくて恥ずかしくて

どうしょうもない毎日が続いて

自分を信じる事が出来なくなっていた


だからなのか

誰かの役に立てた事が

驚くほど嬉しかった

ちょっと押すのを

手伝っただけなのに

お礼を言われたけれど

救われたのは自分だった


ただでさえ

自己肯定感が低いから

少し躓くだけで

心が折れてしまう


そんな弱い自分を

見たくもないから

ずっと逃げ続けていたい

そこに壁があるなら

超える努力はせずに

ずっと壁伝えに歩きたい


そんな本音の弱さを

ずっと責め続けていた

だから何度も

壁を超える挑戦はするけれど

挫折し続けている


目的は壁を超える事じゃない

気持ち良くなりたい

気負わずに暮らしたいし

無責任に仕事をしたい

自分を苦しみから解放したい

湧き出る思いは

カッコ悪い事ばかりだけれど

それが自分なんだ


理想と現実のギャップが

上手くいかない原因で

格好良くなりたい欲求を

満たせないから不満が消えない

でも出来ないものは出来ないし

出来るようになりたいという

思いもないから苦しくなる


苦しみは本能的に

手離してしまうようになってるのに

バンジージャンプの命綱のように

意識的に固定されて

それを離すと死んでしまうように

思っているから

自分では上手く外せない


他人に外してもらえれば

簡単な事でも

一人だとなかなか抜け出せない


簡単なことなんだと思う

意識を無意識に合わせるだけ

子供なら誰でもそうする

好きなものは好き

嫌いなものは嫌い

ただ好きな方を選べば良い


壁なんて超えなくても

幸福にはなれるし

その壁の向こうにも

同じ現実があるだけ


壁伝いに歩いていれば

どこかに入口があるかもしれない

だったら忍者みたいに超えなくても

通行料を払って通してもらえば良い


無理をしても辛いだけ

恥ずかしくても

情けなくても

出来ないものは手離して

出来る事をしよう

なんの気無しに手を貸すだけで

感謝される事だってある

自分が誰かの役に立てる場所を

見つけてそこで暮らそう

いやそこで暮らしたい

そう思う