子供の頃
足りないものは
大抵
想像で補っていた
欲しいものが出来ると
あーしてこーしてと
遊んでいた
想像力が無いから
ドラマや漫画、アニメ
小説や誰から聞いた話しを
真似して遊んでいた
学校の授業で使う粘土で
何かのキャラクターを作っては
好きなように話しを作って遊び
時代劇のチャンバラを
真似る為に
柳の枝を折っては
刀に見立てて
見えない敵と戦い続けた
冬になると氷柱を敵に見立てたり
雪だるまを相手に遊んでいた
想像の世界には
自分しかいないから
何も怖くなかった
どんなに強い敵が現れても
絶対に負けない
その感覚のまま
社会に出たからこうなった
現実では勝てない事のほうが
圧倒的に多い
挫折を知らずに過ごせた
子供の頃とはまったく勝手が違う
どうしよう
どうすれば良い?
自問しても
答えなんて無かった
現実逃避すれば成り立っていた
あの頃とは違って
負ければ責任を取りながら
進むしか無かった
悔しくて逃げ出したくて
でも
あの頃にも戻りたくなかったから
逃げて逃げて
今ここにいる
振り返ると
悲しいくらい
うだつの上がらない
みっともない人生で
埋め尽くされてる
それなのに
喜怒哀楽いろんな思い出を
振り返るのが好きで
いつでも思い出しては
笑顔になれる事もあれば
今でも怒りに震える思い出も
あるけれど
それでも失いたくない
恥ずかしくて
みっともなくて
逃げ出した
そんなろくでも無い
思い出すら宝物
現実逃避しながら
現実で過ごすから
一人になりないのかな
会話が苦手なのも
相手の感覚が分からないからで
分からないのはちょっと怖い
だから近づかない