今の職場は
ホテルの地下一階にある
四畳半くらいの狭い一室で
ひたすら電話対応をしている
電話と言っても
ほぼすべて内線電話で
内容は客室清掃の作業員達からの
お客様が出発したかの確認電話だ
目の前のパソコンのモニターで
出発したお部屋が分かるようになっていて
各階の内線から連絡が来る
十時から二時まで
ほぼ電話が鳴りっぱなしで
息つく暇もない
内容は他にも
あれがないこれが壊れたとか
大した内容ではないけれど
慣れないとメモが遅れて
連絡先が分からなくなる
今の職場に来てから
もうすぐ一ヶ月
ようやくこの環境にも慣れ
少し落ち着いた
未経験の事を始めると
大抵はじめは上手くは出来ない
電話対応をしながら
パソコンへデータ入力をする業務は
感覚的には異次元だ
データ入力に集中すれば
出来るけれど
電話が鳴る度に中断し
どこまで進んだかと確認しているうちに
また電話が鳴る始末
最初の一週間は
何がなんだか分からず
教えられたことも
覚えられずに何度も失敗
最初は優しかった先輩も
だんだん不機嫌になり始めて
心がポキポキ折れる音が
鳴りまくっていた
あんな無力感は
本当に久しぶりで
半年ほど前の求職期間中
暇つぶしで
水泳を始めた時も
上手くいかずに癇癪を起こしたけれど
趣味は嫌になれば帰れるけれど
職場ではそれも出来ず
ただただ焦るばかりで
溺れるように苦しい毎日が続いていた
慣れない環境への緊張を
抱えながらの初体験は
楽しいどころかただの苦行だ
それでもその場では
ハッキリしない記憶も
休日を挟むとなぜか定着して
休み明けには不思議と
アップデートが完了している
良く気分転換が大切だと
本とか動画で言っている意味を
身をもって体感出来た気がする
覚えられずに焦っても
頭には入らない
意外と一度違うことで
頭の中をを満たしたほうが
良いみたいだ
違うことをしている間に
記憶の整理がされるのだろうか
根を詰めても成果は挙げられない
どうやら私の頭はそういう風に
出来ているらしい
ようやく求められる事を覚えて
求められるスピードにも
何とかついて行く目処がついたから
また次のチャレンジをしなければならない
この研修は二段階に分かれていて
何とかファーストステップはクリア出来た
次はどうなるか
ワクワク感なんてない
今はただドキドキが止まらない