ホテルでの清掃業務には

客室清掃のみならず

エントランスや廊下といった

共用スペースの掃除はもちろん

ホテル従業員の専用スペース

例えばフロントの中や

事務所などの掃除も請負っている


とりわけ男性スタッフに

割り振られるのは力仕事が多い

これが意外と重労働なのだ


基本的に

客室に配られる品物は

外部から納品されるから

まずそれらを

移動しなければならない


シーツやタオルって

1000枚単位になると

かなり重いし

自分の背丈ほどある

カゴいっぱいに積まれた

リネンをひたすら

各階に分配するだけでも

半日は掛かる


全身の筋肉を隈なく使うので

筋トレの効果は抜群に良く

まだ始めて一ヶ月だけど

自分史上最高に

ナイスな体型になっている


ただ午後からは

一気に楽な作業になる

ビジネスホテルに連泊すると

ドアにかかっている

タオルなどが入った袋を

ご存知だろうか

あれをひたすら作る


バスタオルとフェスタオルと浴衣

紙コップに歯磨き粉と綿棒

コットンとコーヒーを袋に詰める

大抵一人で作業するから

気楽なものだ


勤めているホテルは

特殊みたいで

だいたいお客がチェックインする

15時くらいまでに

作業を完了させるのが

一般的らしいけど

このホテルの作業時間は

無制限だから

その日の内に作業しなければならない

部屋がすべて終わるまで帰れないという

バラエティ番組みたいな職場で

18時とか19時まで作業なんて日も

ザラにある


客室の掃除が終わってから

ゴミを集める作業があるから

我々も帰れない

だから

客室の掃除が終わるまでは

ずっと袋にタオルを詰めている


本当に忙しくて

どうしょうもないときには

ベッドメイクを手伝うあるけれど

体力的には

袋詰め作業のほうが圧倒的に

楽だから積極的に

袋詰め作業をするようにしている


朝から筋トレが出来て

午後は休息作業をしながら

残業代までもらえる


しかも

意外と休日だけは

しっかり取れるから

出勤日だけ毎回残業しても

それほど苦にもならない

先月は20日間の出勤で

手取りが25万円を超えたから

貧乏に慣れきった人なら

楽園のように感じられる職場が

ホテル清掃の現場です


体力さえあれば

これはこれで天国かも知れない

子供でも出来る作業を

提供するだけでお金が貰えるなんて

令和の時代はチョロいね


こんな時代を待っていた

ほんとに神様ありがとう

「今度お礼に伺います」みたいな

気分で今は毎日を過ごしている