「山の着衣や装備品は身を守ってくれるものです。」
そんな言葉を何度か使ったことが有りますが、
岩登りの技術も同じと思っています。
「高尾山を100回登っても剱岳に登ることは出来ない。」
・・・という話を聞いたことが有ります。
たぶん独りで燕岳を100回登っても、
単独で剱岳に登ることが出来る人は多くないと思います。
(燕岳は大好きな山です!)
高尾山などで登山の歩行技術も大切ですが、
その先に必ず出てくる言葉は、
岩場ということだと思います。
ここ数日の間に日和田山の岩トレや妙義山に登りましたが、
関係するものは岩です。
「岩場の技術は身を守ってくれるもの。」
そう信じて自分自身でも岩トレは出来るだけ機会を設けて
実施するように心がけています。
10日に設定した榛名山の黒岩は雨で流れてしまいました。
7日の日和田山の岩トレに参加してくれたAAは
高いところが苦手、初の岩トレでした。
自分の出来る限りの努力をして
肉体的にも
精神的にも頑張って、そして打ち砕かれて・・・
どんな優しい言葉を掛けても
耳に入らないほどの1日を過ごしたのかと思います。
お疲れ様でした。
ここは普通はクライミングシューズで登る場所ですが、
岩トレでは登山靴で登って練習をしています。
岩トレで・・・「またここを登るんですか~、飽きちゃった。」
そうなれば剱岳は問題なく登れると思います。
写真のAAさんは初めての経験でした。
今は・・・「少しずつトレーニング積みたい。」とのことです。
参考にクライミングの靴の1つをアップしておきます。
岩登りのために作られた靴です。
そして私達の隣で
トレーニングに集まって来た人達
岩トレが大事なこと知ってるかのようでした。
そして、こちらは妙義山の岩場
岩トレ、足トレを積んでこられたBBさん
誇らしげにポーズをとって居ます。
楽しいということだと思います。
自分が此処まで山を楽しめるようになったのは
練習したから、
岩慣れしたからと言わんばかりに手を上げています。
私は「岩慣れ、高さ慣れ」と良く言いますが・・・
岩慣れ・・・
「あの山は岩場が有って鎖もあって楽しそう!」
そんな言葉が出てくるようだと、
山にも楽しさが
また一つ追加され、岩慣れした証拠ですね。
高さ慣れ・・・
私が岩登りを始めた当時のことです。
5~6mの高さまで登って下を見て
「やべ~、落ちたら死ぬな!」
そんな思い出が今も残って居ます。
何度か練習を重ねると
「最初はあんなところでやべ~なんて思っていたんだ。」
とそんな記憶もあります。
自分の経験から
岩や高さは段々と慣れてくるものだと思っています。
(そうでない人も居ると思います。)
慣れてくると
冷静に行動・判断が出来るようになります。
登山道の岩場で冷静に行動する人と、
怖いと思って行動する人を比較したら
やっぱり
冷静に行動できる人の方が事故の確率は低いと思いますね。
(登山道には、こんな岩場もあります。妙義山・ビビり岩です。)
登山の歩行技術も大切ですが、
歩いているうちに・・・
「登りで、後ろ足で蹴るからズルッとなるのか~」
「ストックは下りは少し長くした方がいいな~」
「転ぶ時は下りが断然多いな~、足トレ足らないな!」
「やっぱり硬い靴底が良いな~」
などと次第にコツを掴んで来ます。・・・私がそうでした。
高尾山で、
1人で教科書を見て登山の歩行技術は練習できます。
そんな意味で高尾山や日和田山のような
女性が独りでも安心して登れる山は大切な山ですね。
しかし、
高さ慣れ、岩慣れ、岩トレは練習するにしても危険が伴います。
しかし、すればするほど
必ず高さや岩場に慣れて来ます。
先日私が所属するガイド協会(山岳スポーツ指導協会)で妙義にて
研修会が有りました。
私達ガイドは、毎月と言っていいほどロープワークや
実践トレーニングを積んでいます。
参加回数が多いほどロープワークなど慣れた手さばきとなり、
時々参加するガイドは、
出来るが時間が掛かる
間違いながらも何とかできる
・・・どうしても差が出てしまいます。
あの日
我々がトレーニングをしていると
先日の3月23日に妙義の石門広場でお会いした
女性のCCさん(無線好き)が、
またトントントンとテンポ良く下って来て、遭遇でした。
「火曜日は余り来ないんですが、火曜に来て会うなんて・・・。」
CCさんは・・・
「妙義や西上州で練習すれば、
北アルプスの岩場や鎖場は何の問題も無い。」と笑って言ってました。
私達の横をヒョイ ヒョイ とすり抜けるように駆け下りて行きました。
女性一人で妙義に来る人も少ないと思いますが、
練習しているんですね。 CCさんは相当な強者です。
やはり練習なんですね、
CCさんの後姿を見て再確認した次第です。
妙義で練習しているCCさんの様に、
実際の難路を何度も何度も登って自然に岩の技術が身につく方法
(危険と時間は掛かりますが、確かに身に着くと思います。)
また
日和田山の岩トレのように教わって岩場の技術を身に付ける方法
(安全度は高く、早く身に着くと思いますが、講習会参加の費用がかかりますね)
先輩ガイドの話ですが・・・
「自分の力量の50%のルートしかガイドしない。」と・・・
話をしていたことが有ります。
クライミングのことと思いますが、
日和田山の岩場で
登山靴でトレーニングを積んでいるAAさん、
AAさんがその難易度50%レベルの山、岩場に登れば
BBさんの様に
何ら問題なく登れて、山、岩場が楽しめると思いますね。
クライミングの場所を登山靴で練習すれば
何処の登山道に行っても問題なくなって来ます。
断言しましたが、そう思っています。
登山道で、3~4mの高さの岩場は低山でも有るかと思います。
3~4mの高さから落ちたらダメージは大きなものです。
そんな時でも必ず練習して身に着いた岩の技術は
身を必ず守ってくれます。
私はそう信じています。
AAさん、BBさん、CCさんも
3年後は・・・
一体どんな山を登っているのでしょうかね~!
日和田山の麓に咲いていた初めて見た花
これから花の名前など調べて、
スクラップブックに追加したいと思います。
将来何処かで見掛けた時に・・・あの時の花か?
調べておけばよかった~!・・・となりますから
高さ5センチ位、花は直径2センチくらいでした。
登山・トレッキングのガイド「風」 (hpも宜しくお願いします。)
・・・
「風」のガイドプラン ← (こちらも宜しくお願いします。)