楽しみみにしていた山行当日、
あいにくの天候!
靴とアイゼンを買って、
靴との足慣らしで、
何度も何度も散歩したりしていた姿を想像すると・・・
自然は何て非情なのか・・・!
積雪調査をした日は、こんなにも天気が良くて、
集合場所で電車を待ってる時に
そんな想いでいっぱいでした。
往路の車中では、
冬の典型的な西高東低の気圧配置とか
話しながらの時間が過ぎて、
川場スキー場が見えた時の山頂方向は全くの雲の中
・ ・ ・
それでも
リフトに乗りこむと
手が次第に冷えて来て
冬山の空気を感じて、気持ちが持ち上がって来ます。
アイゼンチェック、ハーネスチェック、
そしてビーコンチェックなど済ませて、一気に急斜面の登りです。
アイゼン歩行の再確認をしながら
ピッケルの持ち方も
そして傾斜が増すと・・・
這うように斜面に両手をついて登り
真新しいアイゼンを思いっきり蹴りこみ
高いところ高いところへと進みます。
「ピッケルは雪面に刺し込んで安定をより確かなものに!」
「登山道は硬い雪、周辺は柔らかい雪」
「頼れるのは固い雪」
しゃべりっぱなしで、
次から次へと目まぐるしく変わる環境
雪の観察
頼れるものは・・・アイゼンの爪とピッケル
「手先は寒くないですか?」
毎秒5~6mの風は常に吹いている状況です。
「大丈夫ですか~?」
その言葉の返事は・・・苦痛のような反応がポロリ!
それを打ち払うように・・・
「あと4~5分です。」
「もう少しです、頑張りましょう!」(私も非情な男?)
今日が晴れていれば山頂の雰囲気が見え
「もう少しで山頂だ、もう少し、自分、頑張れ!」と
気持ちをコントロールできるのですが、
視界が悪くどんな場所を登っているのか見当もつかないので、
当然の言葉?
そんなことを思いながら剣ヶ峰の山頂に着きました。
後続のグループの人達が何人かいます。
「どうぞ!」
剣ヶ峰が今回の核心部
特に下りでは、ロープを出して確保です。
登山道の雪は固く締まっています。
周辺の雪もそこそこ硬く、
「ピッケルを打ち込む時はシャフトの一番下を持ちましょう!」」
ロープを送りながら見ていると、
一歩一歩確実に安定したポジションを作っています。
アイゼンの爪とピッケルはシッカリと雪を捉えているようです。
シッカリと捉えると気持ちも安心します。
怖いのはなぜ怖い?
落ちてしまうような不安定な動きだから怖いのと思います。
手や足が
シッカリと安定していれば怖さが大分低下すると思います。
そして
安定したエリアまで着いたようです。
ほんの10m足らずです。
「ピッケルは良いなぁ~!」・・・Aさんから思わずこぼれた言葉
頼りがいがあるでしょ!
そんなことで核心部は通過して・・・
最低のコル(ピークとピークの間の最も低い所)からは
登りが始まります。
「ここは風が強い場所です。もう少し行きましょう!」
参加者の皆さんは何も見えない中、
上へ上へと足を持ち上げます。
風を避けた場所で小休止です。
思い思いのドリンクや行動食を立ちながら口に運んでます。
良かった!
食べてる人は登れる人・・・ですね!
山頂直下での広い個所などでは赤旗を設置して退路を確保します。
下山時に、視界不良が更に増した際の道しるべです。
こんな古典的な方法でも あるとないとでは多少違います。
たとえ1%でも安全性を高めることが大切です。
一瞬を逃さないように、
「写真撮影のチャンスで~す!」
やはり今はスマホがカメラに早変わりですね!
そして山頂です。
すぐ山頂を降りて、
下のテラス状の箇所で昼食休憩!
山頂では、両手を広げている人が居ます。
頑張った自分を
褒め称えているのでしょうか?
良い情景です!
段々と霧が薄くなり、
越えてきた剣ヶ峰も見えて来ました!
あんな遠い所を越えて・・・頑張って来ました。
そんな自分が皆さんの心の中に居たことと思います。
そして剣ヶ峰をバックにカシャリ!
確かこの辺から氷瀑も見えるはず・・・
ここから見ると2段の滝のようです。
左右に広がった
真っ白な
霧に包まれた
広くなだらかな谷
視界も開けて
雪の上州武尊の雰囲気がグッと盛り上がって来ました。
装備を揃えて
歩行練習や
アイゼン・ピッケルワークにも参加されたみな様は
目標の頂を登り、私も嬉しい限りです。
山ってやっぱり、良いもんですね~!
急傾斜の剣ヶ峰を登り返しました。
晴れた日も良いですが、
今回のような視界不良の山では、
緊張感も増して
一瞬見えた景色は心に刻まれ
頑張った自分が見えた感じになります。
そして手と足で登った剣ヶ峰も
思い出深いものと思います。
3月の上州武尊山は・・・
私達の期待に応えてくれました。
少しずつ技術も身に付けて下さいました。
今回のサブテーマである
「日帰り登山でも技術は身につく」
2歩も3歩も前進です!
寒の戻りの上州武尊山
良い1日であったと思います。
お疲れ様でした!
積雪期、上州武尊山登山隊は・・・無事下山しました!
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・・・
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