2019・3・3 寒の戻り・上州武尊山 | 高橋 丈のブログ

高橋 丈のブログ

山を登るということ、辛い時の方が多いかも知れません。
でも、頂上で交わす握手や笑顔は代えがたいものが有ります。

日帰りハイキング、夏山縦走、雪の山、
色んな山について、ここで紹介したいと思っています。

楽しみみにしていた山行当日、

あいにくの天候!

靴とアイゼンを買って、

靴との足慣らしで、

何度も何度も散歩したりしていた姿を想像すると・・・

自然は何て非情なのか・・・!

 

積雪調査をした日は、こんなにも天気が良くて、

なんで本チャンの日に・・・

集合場所で電車を待ってる時に

そんな想いでいっぱいでした。

 

往路の車中では、

冬の典型的な西高東低の気圧配置とか

話しながらの時間が過ぎて、

川場スキー場が見えた時の山頂方向は全くの雲の中

・ ・ ・

 

それでも

リフトに乗りこむと

手が次第に冷えて来て

冬山の空気を感じて、気持ちが持ち上がって来ます。

 

アイゼンチェック、ハーネスチェック、

そしてビーコンチェックなど済ませて、一気に急斜面の登りです。

アイゼン歩行の再確認をしながら

ピッケルの持ち方も

そして傾斜が増すと・・・

這うように斜面に両手をついて登り

真新しいアイゼンを思いっきり蹴りこみ

高いところ高いところへと進みます。

 

「ピッケルは雪面に刺し込んで安定をより確かなものに!」

「登山道は硬い雪、周辺は柔らかい雪」

「頼れるのは固い雪」

しゃべりっぱなしで、

次から次へと目まぐるしく変わる環境

雪の観察

頼れるものは・・・アイゼンの爪とピッケル

 

「手先は寒くないですか?」

毎秒5~6mの風は常に吹いている状況です。

 

「大丈夫ですか~?」

 

その言葉の返事は・・・苦痛のような反応がポロリ!

 

それを打ち払うように・・・

「あと4~5分です。」

「もう少しです、頑張りましょう!」(私も非情な男?)

 

今日が晴れていれば山頂の雰囲気が見え

「もう少しで山頂だ、もう少し、自分、頑張れ!」と

気持ちをコントロールできるのですが、

視界が悪くどんな場所を登っているのか見当もつかないので、

当然の言葉?

 

そんなことを思いながら剣ヶ峰の山頂に着きました。

後続のグループの人達が何人かいます。

「どうぞ!」

 

剣ヶ峰が今回の核心部

特に下りでは、ロープを出して確保です。

登山道の雪は固く締まっています。

周辺の雪もそこそこ硬く、

「ピッケルを打ち込む時はシャフトの一番下を持ちましょう!」」

ロープを送りながら見ていると、

一歩一歩確実に安定したポジションを作っています。

アイゼンの爪とピッケルはシッカリと雪を捉えているようです。

シッカリと捉えると気持ちも安心します。

 

怖いのはなぜ怖い?

落ちてしまうような不安定な動きだから怖いのと思います。

手や足が

シッカリと安定していれば怖さが大分低下すると思います。

そして

安定したエリアまで着いたようです。

ほんの10m足らずです。

 

「ピッケルは良いなぁ~!」・・・Aさんから思わずこぼれた言葉

頼りがいがあるでしょ!

 

そんなことで核心部は通過して・・・

最低のコル(ピークとピークの間の最も低い所)からは

登りが始まります。               

 

「ここは風が強い場所です。もう少し行きましょう!」

参加者の皆さんは何も見えない中、

上へ上へと足を持ち上げます。

 

風を避けた場所で小休止です。

思い思いのドリンクや行動食を立ちながら口に運んでます。

良かった!

食べてる人は登れる人・・・ですね!

 

山頂直下での広い個所などでは赤旗を設置して退路を確保します。

下山時に、視界不良が更に増した際の道しるべです。

こんな古典的な方法でも あるとないとでは多少違います。

たとえ1%でも安全性を高めることが大切です。

 

山頂近くになって周辺視界が開けて来ました。

一瞬を逃さないように、

「写真撮影のチャンスで~す!」

 

やはり今はスマホがカメラに早変わりですね!

そして山頂です。

 

すぐ山頂を降りて、

下のテラス状の箇所で昼食休憩!

 

山頂では、両手を広げている人が居ます。

頑張った自分を

褒め称えているのでしょうか?

良い情景です!

 

段々と霧が薄くなり、

越えてきた剣ヶ峰も見えて来ました!

あんな遠い所を越えて・・・頑張って来ました。

そんな自分が皆さんの心の中に居たことと思います。

 

そして剣ヶ峰をバックにカシャリ!

 

確かこの辺から氷瀑も見えるはず・・・

ここから見ると2段の滝のようです。

 

左右に広がった

真っ白な

霧に包まれた

広くなだらかな谷

 

視界も開けて

雪の上州武尊の雰囲気がグッと盛り上がって来ました。

装備を揃えて

歩行練習や

アイゼン・ピッケルワークにも参加されたみな様は

目標の頂を登り、私も嬉しい限りです。

山ってやっぱり、良いもんですね~!

 

急傾斜の剣ヶ峰を登り返しました。

晴れた日も良いですが、

今回のような視界不良の山では、

緊張感も増して

一瞬見えた景色は心に刻まれ

頑張った自分が見えた感じになります。

 

そして手と足で登った剣ヶ峰も

思い出深いものと思います。

 

3月の上州武尊山は・・・

私達の期待に応えてくれました。

少しずつ技術も身に付けて下さいました。

 

今回のサブテーマである

「日帰り登山でも技術は身につく」

            2歩も3歩も前進です!

             

寒の戻りの上州武尊山

良い1日であったと思います。

お疲れ様でした!

 

積雪期、上州武尊山登山隊は・・・無事下山しました!

 

 

・・・・

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