2016・9・21・22   雨の那須三山 | 高橋 丈のブログ

高橋 丈のブログ

山を登るということ、辛い時の方が多いかも知れません。
でも、頂上で交わす握手や笑顔は代えがたいものが有ります。

日帰りハイキング、夏山縦走、雪の山、
色んな山について、ここで紹介したいと思っています。

このところの雨で、少々気分も下がり気味、
明日から雨の那須三山か~! そんな思いで天気予報を眺めていました。

いけない、いけない! 

ツアー登山のお客様はキャンセル1名で他の皆さんは、予定通りの参加です。
私がそんな気持ちでは、登山の士気もさがってしまう。
がんばりましょう!



朝、予報通りの雨の中、バスと合流して、バスは雨の東北自動車道を走っています。
「最近雨ばかりですね~!」
「はい、私も辛いです。」

那須のロープウエイで準備完了して搭乗です。
流石にこんな日は、他のお客様も少々でした。

相変わらず外は本降りです。
明日が晴れ予想でしたら、今日は頑張れるのですが・・・

しょうがないね!
皆さんそんな心持でしょうね。

でも、幅の広い登山道では、私に色々と話し掛けてくれる人も居ます。
「はいはい、あの時の写真は・・・」
そんな会話で登山が開始されました。


視界約30mほどでしたね。
40分ほどで度で登った茶臼岳山頂。
早々に写真を撮って

「峰の茶屋避難小屋でお弁当食べましょう!」

この辺りは迷い易いエリアです。
私も2~3年前の雨の日、コースを間違えて10m位引き返したことが有り、
頭をかきながら戻ったことが有りました。

峰の茶屋の小屋は避難小屋で無人です。
山小屋なら・・・「発電機の音が聞こえま~す!」
・・・などと後方のみな様へお伝えするのですが、
霧の中にうっすらと見えてから
「小屋で~す!」

小屋でお弁当を広げ、私もいただきましたが、
保温ポットのお湯が温かくて嬉しかったです。

「風が無いと良いんですがね!」
そんな会話の中20~30分休憩して再度 雨の中へ飛び出して、
行動開始です。

朝日岳への道は岩稜の鎖有り、
岩場のトラーバースに鎖も有り、
雨では少々厄介なコースです。


予備の手袋を1つ貸し出しましたが、素手のお客様もいらっしゃいます。
「手が冷たそうです。」

こんな日は手からも体温が奪われます。

濡れていても体温を奪われないよう工夫が必要ですね。
風も毎秒6~7m位有ったでしょうか。



岩稜に付けられた鎖を2本登り、今度はトラバースの鎖です。

「足場が滑りやすいので、必ず鎖の保持をお願いします。」
鎖は新しくステンレスですが、
足場の岩と泥が雨で滑りやすく危険な状態でした。
後方を振り返り、あと3人、あと2人 終わった!
全員無事通過してくれました。
10人以上のお客様全員にロープで確保は時間的に無理
注意喚起の声をお伝えするしかありません。
そんな時は・・・
無事通過するのを願うだけです!


全員通過して・・・
「もう少しで山頂です。」
雨と風の中ではその言葉も一瞬にして消え去ってしまうようでした。

いつもの集合写真とバンザイは明日ということで、
那須三山の本日の2座は登頂出来ました。

あとは尾根を下るだけです。

「隠居倉」というピーク周辺に2m位の岩があり、
2m位のナイロンロープが設置されていますが、
3年前私が緩んでいたのを縛り直したままでした。
クローブヒッチで縛ったので、
そのしばり方は力が加われば更に締まってゆきます。
見ると木の幹にしっかりと食い込んだ状態でした。
明日の登り返しの時に縛り直そう思っていましたが、
翌日はお客様のストックを受け取ったりして、すっかり忘れてしまいました。
あのままだと木も枯れてしまいそうです。
誰か気が付いたら縛り直してやってください。

途中の小休止は、
樹林の中へ入るまでみな様に頑張ってもらってからで、
休憩中は温泉で温まりましょう!・・・とそんな話でした。
しかし、70代の男性のお客様は、
雨の登山でも周囲のお客様へジョークを飛ばしたらして
元気をお裾分けし続けていました。
「わしゃ~、山もあと2~3回だから・・・!」
「行きたい所へ行くんだよ!」 とうそぶいてました。

本当にみな様へ元気をふりまいて頂き、有難うございました。
ご自分でも冷たい雨登山、私としては本当に有り難い思いでした。


そして粘土質の場所など通過して来たため、靴も雨具の裾も泥だらけとなって
大黒屋さんへ到着でした。

昭和の雰囲気のする温泉宿です。
夕食はおひつとお膳で配られます。

「私の子供の頃にはこんな感じでしたよ!」

温泉で温まり、多人数で食べると楽しいですね!
昔話にも花が咲きます!

思い出すのは・・・

Good  old  days   

ですね!


2日目・・・
朝食を済ませると、あの雨は止んでいました。
外は明くなって、玄関先で記念写真を撮って出発です。

雨具は着てますが・・・雨は降っていません。

やっぱりみなさんの表情は明るいです。

暫く歩いて源泉の箇所です。
ここから2軒の温泉宿へ湯が供給されているのですね!


そして尾根に出ると・・・

赤い色の茶臼岳です。


「あの峰の向こうは鬼怒川温泉・塩原温泉で~す!」

「いつ見えなくなるか分かりませんので、写真撮りましょう!」

「朝日岳中間に登山道が見えます。
昨日、あそこを鎖持って通過してきました。」

「あそこは、滑りそうで怖かった!」


周辺のあちこちで紅葉が始まってます。
来週あたりが良いかも知れません。
皆さんは少し早い紅葉と、登って来た山が見えて本当に嬉しそうでした。
遠くに少しだけ青空も見えて


昨日のみなさん・・・この尾根を下る時には・・・
明日は雨の中ここを登り返すのか~!
そんな思いで下って行ったと話してました。


隠居倉で小休止、
これからら登る最後の三本槍も見えてます。

元気になって
三本槍目指して行動再開です。

展望出来て本当に良かったです。


北温泉への分岐で宿のおにぎりを頂いて
三本槍へ登りました。


何にも見えない山頂でしたが、雨と風が無く
しばしの休憩でした。


那須ゴンドラへの下山途中も・・・
「今日のあの一瞬があって良かったね!」
「今度高橋さんが来た時、三斗小屋神社の神様へお礼をお願いしますね!」
「はい。お安いご用で~す!」



「少し早い秋も見ること出来て良かった!」


那須ゴンドラの係り員さんの笑顔もにこやかでした。
2日間事故無く終了出来て良かったです。

お疲れ様でした!



みな様、事故など無いようご自宅に帰られたでしょうか!


雨登山でも、今となれば 良い思い出ですね。

山はやっぱりいいですよ!