2016・8・30~9・3  黒部源流域4座(水晶岳・鷲羽岳・黒部五郎岳・薬師岳) ・・続編 | 高橋 丈のブログ

高橋 丈のブログ

山を登るということ、辛い時の方が多いかも知れません。
でも、頂上で交わす握手や笑顔は代えがたいものが有ります。

日帰りハイキング、夏山縦走、雪の山、
色んな山について、ここで紹介したいと思っています。

みな様は三俣山荘でラーメンを食べたり、
コーヒーを飲んだりして楽しんで過ごしていたようです。

そして三俣蓮華岳へ向けて出発です。

いつもは三俣山荘の玄関脇に水が出ていて自由に使用できましたが、
今年は止まってます。
そのためテント場脇にある水場で補給となりました。

冬の雪が少なかったこと、今年は何処も影響大ですね。

私にとって、此処からの登りが少々きつかったです。
みな様もそうだったと思います。
長い時間休憩して、温まっていた筋肉、体が冷めてしまっていたのでしょう。
山頂に着いてどっかり腰を下ろしてまた休憩でした。


今日は水晶小屋~黒部の小屋までですから6時間少々の行程です。
こんなことも、この天気では許されることと思います。

三俣蓮華の360度の展望を楽しんで、此処からは下りです。


途中のガレ場には残っていました。
ウサギギク・・・可愛い姿で太陽の恵みをいっぱい受けているようでした。

森の中では摘まみたくなるような、タケシマラン!

雨が降ると激流になる登山道を一気に下って来ました。
そしてこんな嬉しい瞬間!
「見えた!」

「やった~!」

今日の宿です。

毎回いつも思いますが、山小屋が見えたり、発電機の音が聞こえたりすると
ホッとします。
そんな時は・・・
「発電機の音が聞こえてま~す。」などど声を大にして言います。
「え~!聞こえない!」
「あっ、聞こえる聞こえる!」

こんな感じに大喜びです!


山頂に着いた時とまた違った喜び、安堵の喜びですね!

今日1日の予定を終了し、休養できる!
空腹を満たせる。
呑める!
本当に山小屋って嬉しい存在ですね。

「ちわ~ッス!」
「お疲れ様でした。」
「8人なんですが、夕食、朝飯、そして弁当もお願いしたいのですが。」


みさんは既に外のテーブルでのどを潤してます。
私も隅に座って冷たいものを頂きました。


他のグループや仲間のの皆さんはバーナーにコッフェル載せて
調理中の人も居ます。

時間はたっぷりあります。
嬉しいです!外の水で冷えたコーラを購入して皆さんの中へ入りました。


最近私は小屋でコーラを買うことが多くあります。
水分補給も出来て、500ml1本で糖質約55g摂取可能です。
55gはご飯一杯と同じエネルギーです。
缶コーラ350mlをペットボトルに移して、
行動中に一口、一口とやるようになりました。
良いか悪いかは別問題として、そのエネルギーも感じることが有ります。
糖質摂取は即効的に効果があり、そろそろ疲れが出る頃だな的な頃は特に
ほんのわずかな時間で効果が出て来ます。
コーラの他に即効性の糖質が多く含まれて、
軽くて良いと思っているのは
乾燥バナナや干しブドウであり、いつも2袋くらいは携行しています。


談話室に場所を変えて、
賑やかなリラックスタイムは夕食まで続いてました。
そして夕食後も一部屋独占状況でしたので、楽しい時間でした。
同じ趣味を持つ皆さんは話が尽きませんね!


9月1日・・・

朝食時では食欲旺盛のみな様ばかり、
「食べ過ぎちゃった!」
嬉しい悲鳴です。
朝からこんなにも食べることが出来るのは、山だからですよね。
準備を済ませて、5時半に出発です。





お世話になった小屋を後にして、
振り返ると昨日のことが夢のように思い出されます。
あのおじさん(私もおじさんですが)、
今日はゆっくり奥様と出発で、本当に仲好しで良いなあ~!

そして目を先へ向けて黒部のカール、
今年は水流が少なくて大丈夫かな?
昨年は本当に素晴らしい景色でした。

やはり、水流は僅かでした。ちょっと寂しいくらいです。

でも空は真っ蒼、今日も雨は大丈夫だな!

山頂との分岐にザックを置いて、いざ3座目のピークハントです。
空身になったみな様はトントン登ってはい山頂!
黒部五郎岳の山頂は賑やかでした。

摂りましょうか!
お願いします。

そんな会話の後私達の番です。

私もみな様の真ん中に位置して嬉しそうです。
「バンザ~イ!」・・・と気勢を挙げて周囲の人たちも一緒になって、
「イェ~!」と答えてくれました。

山頂に立った気持ちはみんなおんなじですね。


「あの山はなんでしょうか?」

あとからやって来た人が質問してきました。
「あれですか~、車で登れる山で、・・・・。え~と!」
「あ、乗鞍ですね。」
みんな笑顔が照らされて素晴らしかったです。


出発前、
小屋からこの山頂までの登りを少々心配なさっていたお1人の女性を見ると・・・
達成感いっぱいでした。
「やった~!」

全員の仲間から祝福されていました。
本当に良かったです。

前回の南アルプスの聖岳・光岳のド山では・・・
山頂ピークハントは重い荷物を小屋に預けて、必要なものだけ背負ってのぼることが出来ましたが、今回はずっとザックは背負って縦走です。

5日間という日程で・・・
特に女性のみな様は衣類を多く持参されたりして来たことと思います。
その思い荷物があの言葉を言わせたこととなったと思います。
出発前、小屋で心配していましたが、しっかり登れてよかったですね。

私もこんな光景を見ていると
「皆さん、頑張って来て良かったですね!」・・・とつぶやいていました。

私も嬉しくてたまりません!

本当に天気が良くて良かった!雲の平とジイ岳、左に水晶右に鷲羽が見えてました。



山頂を後にした私達は、
長い下りと小さな登り下りを」繰り返し、昼食時間です。
10時前には昼食です。


5時の朝食ですから、9時半には食べたいところですね。
昨年と同じ所で昼食となりました。
ここは誰でも約見たくなるところ。
先程登った山頂はあんなにも遠くになっていました。

お弁当を食べながら・・・
「人の一歩はすごいですね!」
その言葉に皆さん感心されていました。

「今日は、まだまああそこの小屋までですから、頑張りましょう!」
大きな薬師岳の尾根に小さく見える薬師岳山荘、
はるか遠くに見えてました。


そしてこんななだらかな尾根道を歩いていると・・・

突然の大きな声!

見ると・・・
登山道から熊が飛び出て来たらしいです。
私達に「どっちへ向かいましたか?」
・・・と訊いて来てました。

前を歩くお二人さんは心配そうにストックで石を叩いたりして歩いています。

私も石を両手に持って、カチンカチン叩きながら暫く歩きました。

遭遇したらとんだことになります。

石を叩くと石が割れ、また拾って叩いて、
暫く周辺を注深く観察しながら北の俣岳へ到着です。

そこからなだらかな下りを木道の上を歩いたり木道が無くなったりし、
太郎の小屋へ到着しました。
ここからあと2時間です。

行動食、行動食!
私はコーラ2本購入、1本は休憩中に飲み干して、
1本はペットボトルに入れた携行です。

美味しかったです。
皆さんもコーラ飲んだり、ジュース飲んだりして行動食タイムでした。
15分ほど休憩しましたが、私はコーラで約55gの糖質を摂取し、
立ちあがった時には、
足が急に軽くなってたことを今でもはっきり思い出します。
栄養が行き渡ったのでしょうかね!

皆さんも到着した時とは表情が違います。

そして薬師沢からのガレた涸沢の登りでは急登に喘ぎながら
薬師平へ到着です。
ベンチに休憩しながら上を見上げます。
大きな山並みです。

あと1時間ほどです。
また1ッ歩1ッ歩登るだけ、
そしたら小屋です。
南斜面は暑くて、尾根に出ると風もあり、
着たり脱いだり忙しいです。

こんなフィックスロープが見えればすぐそこです。

ありました。
小屋です。

ホッとした瞬間です。
今回の登山で2日目コースタイム8時間半、
そして今日のコースタイムが約8時間です。
後半の今日が小暑心配でした。
でも朝ごはんをお腹いっぱい食べて、お弁当も平らげ、
行動食もしっかり取って、登って来ました。
このような4泊5日の登山は如何にエネルギー補給が出来るか。
参加者の足腰は十分なみな様、大切なのは軽量化とエネルギーの補給です。
みな様が朝ごはんを食べている姿、お弁当時の姿を見て居まして、
問題ないと確信しました。


そして新しい薬師小屋は快適でした。
夕食では・・・


小屋のスタッフさん達の気持ちが伝わって来て、本当に有り難い夕食でした。


夜中に外へ出て空を見ると明日も快晴を約束されたような星空で、
安心して布団にもぐり込むことが出来ました。


9月2日・・・

風が少々あるので雨具のジャケットを着用して山頂へのピークハントです。
昨年、登った時に参加者のSさんからお聞きした話ですが・・・

「山頂には、薬師様がおられて、
私達は薬師様に導かれて此処に来ているのです。」
ということをお聞きしました。

その話などをお伝えしながら、薬師様の山頂まで約1時間、
今回の最後の4座目を目指しました。


その薬師様ももう目の前となりました。

長かったような短かったような4日間です。
もうすぐです。

そして山頂です。薬師様です。

剣や後立の山々が綺麗に見合ていました。
風が強かったため、山頂はほんの数分。
昨晩お世話になった薬師岳山荘。


太郎平小屋でお弁当です。

小屋の左にある分岐を下り、雲の平・水晶・鷲羽・三俣蓮華・
そして黒部五郎を回って正面の丘から下り太郎平、最後に薬師さまへお参りして
黒部源流域4座登頂を終え折立に下山することが出来ました。

全員のみな様はそれぞれ握手を交わし、「お世話になりました!」
と挨拶しじっくりと休養して帰路へ着きました。


みな様は50歳代から70歳まで年齢も体力もまちまちです。
それぞれの目的も違います。
特にこれと言った大きな問題も無く終了出来たことは
参加者様自身で普段からのトレーニングを積まれて来たからこそ
スムーズに登山が流れるように進行することが出来ました。


みな様は今頃次の山行へ参加されている人も居るかと思います。


本当にみな様お世話になりました。
長い5日間お疲れ様でした。
どうぞ、お体のことご自愛ください。


「やった~!」

やっぱり山頂は嬉しいですね!

バンザイが似合いますね!