月次決算の重要性 | 元エンジニア税理士のブログ

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今回は仕事の話です。

以下で取り上げた「月次決算」ということです。

 

 

 

私たちは月次決算を基本としています。
お客さんからのストップがない限り、
必ず毎月訪問して数字を見て話をします。
 
前回の記事では「税理士によって異なる」と
追記はしました。
私たちは当たり前にしているのですが、
実際のところ、世間的にはどうなのか?
ということが気になって記事にしました。
 
 

  月次決算のメリット

月次決算をすることはかなりのメリットがあると
感じています。
特にコロナ禍では痛切に感じました。
 
メリットと感じているのは
以下の4点があります。
 
①売上減↓の即時のサポート
毎月数字を見るので、売上減をリアルタイムで
把握できるため、昨年以前の状況との比較が容易
であり、助成金の申請や、金利優遇のある融資
の申し込みを逃すことがありませんでした。
売上減で困っている時に、すぐに給付金や融資
を受けられるので、本当にお役に立てたと
思います。
 
また、当たり前ですが月次決算を常に実施して
いるので、私たちが確認できる範囲では不正申請
になることはほぼありません。
 
②利益増↑の時の決算対策
決算数ヵ月前から当期の見込みが見えてくるの で、必要な固定資産の購入による消費税対策や
倒産防止共済の前納、必要な生命保険の年払い
加入による節税、来期の役員報酬の早めの決定
による来期の利益対策などが可能です。
 
③早めの軌道修正
経費の変化点にすぐに気づけます。
例えば製造現場などで、経営陣が感覚的には把握
できないレベルで消耗品などを多く買っていたり、などしたときにすぐに是正できます。
(1ヶ月で数十万変わり、1ヶ月遅かったら大きな
差だと感じました)
 
資金繰りが怪しくなりそうなときも
少し早めに気付いて動けます。
 
私たちが監査している会社は100件近くあります
が、コロナ禍も含めてここ5年で資金繰り悪化に
よる倒産はありません。
(高齢による自主廃業のみです)
 

  健康診断による予防

私のところでは、フタを開けてみたら
利益が出ていて「慌てて決算の節税」や
いつの間にか資金繰りが苦しくなっている、
ということは起こらないように心がけています。
 
余談ですが、毎日体重計に乗る感覚に
似ています。私は毎日乗るので、
「飲み会でこんなに食べたから増えた」
「3日間食事を是正したら戻った」
という風にこまめに修正するので激太りは
ありません。
 
それに加えて、決算は「経営者の通知表」と
言われますが、「会社の健康診断」とも
私は捉えています。
 
月次決算は体重計や血圧計による確認
決算は健康診断、人間ドックです。
 
最近では健康診断を定期的に受けていたら
保険料が安くなる保険がありますよね?
あれは定期的に健康診断を受けている人は発病
して保険の支払いになる可能性が低いという
データがあるからです。
 
会社も同じです。
 
毎月財務諸表を見ていると
ミクロの変化に気付きます。
そして前年比を見ていると
マクロの変化に気付きます。
 
そして決算によって同業他社比較も出来るので
健康診断のように異常値も把握できます。
(私の事務所はTKCという日本の全国の中小企業
の約25万社(令和4年時点)という財務・給与
データの比較ができるソフトを使っています。)
 

  経営助言による企業の黒字化支援

国税庁の統計によると令和4年の中小企業の黒字
企業の割合は35%しかありませんが、TKCの
関与先企業の黒字企業割合は55.7%と半分を
越えているようです。
 
まったくの偶然ですが、

当事務所の令和3年10月~令和4年9月の

黒字決算率は55.7%(59/106社)となっております。

20%も多い、これは大きな差だと感じています。

 

適正な帳簿作成による経営助言と
企業の黒字化支援が目標になります。
 
実際に、かなり企業の経営サポートが出来ている
と感じています。
 
私は日本の中小企業を元気にすることで
日本の発展に寄与したい。
そんな思いで35才で会社員を辞めて
税理士を目指し、10年近くかけて達成しました。
 
中小企業、個人事業が元気になってくれること
を心から願っています。
 
営業のつもりはありませんでしたが、もし
困っている人が居られるようであれば
お役に立てればと思いますので
今の顧問税理士があまり来てくれない、
見てくれないといった方は以下にお問い合わせ
ください。