どの会社でも行っていると思いますが、人件費の削減によって利益を出すという一つの案。
さらに人件費を削減するにあたって作業効率の改善による仕事量の増量。
そして構築される無理強いを当たり前とした少数生成体制。
これが今の日本の経営スタイルですよね。
このやり方でその会社は未来を描けるのか?
また、会社としてあるべき姿なのかを今日はGrokに聞いてみました。
この質問は、経営の本質を突く非常に良い問いです。
結論から先に言うと、「人件費削減+少数精鋭化」だけで売上・利益を上げ続けることは、短期~中期では有効な場合が多いが、長期的・総合的に見て「会社のあるべき姿」として正しいとは限らない。
むしろ多くのケースで危険な幻想になりやすい。
以下に、段階を分けて現実的に解説します。
1. 短期~中期(1~3年程度)では確かに効果が出やすい
- 固定費(特に人件費)が下がる → 利益率が劇的に改善する
- 残った人材の給与を上げやすい → 一時的にモチベーションが上がる
- 「俺たちは少数精鋭だ」という意識が組織に団結感を生む
- 投資家・株主から「効率化が進んだ」と評価されやすい(特に上場企業)
→ このフェーズでは「正しい選択」に見えることが多いです。
実際、東証プライム企業の多くがここ10年で正社員数を減らしつつ利益を伸ばしています。
2. しかし中長期(5年~)で見ると、ほぼ必ず限界が来るよくある崩壊パターン:
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問題現象 |
実例でよく見る結果 |
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属人化の極端な進行 |
キーパーソンが辞めると事業が回らなくなる |
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新規事業・イノベーションの停滞 |
「今ある仕事を回すので手一杯」で未来投資ができなくなる |
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教育・ナレッジ継承の崩壊 |
若手が入ってこない→平均年齢が上がり、5年後に一気に人材枯渇 |
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労働集約度の隠れ上昇 |
残った人が残業・休日出勤でカバー → 実質人件費は下がっていない |
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品質・顧客対応の劣化 |
「人がいないから」で対応が遅れ、徐々に顧客離れ |
3. 本当の「少数精鋭」が機能する条件(これが揃わないと幻想)本当に少数精鋭で勝ち続けている会社
(例:キーエンス、ファナック、一部の外資コンサルなど)は、以下の条件をほぼ全て満たしています:
- 圧倒的な高付加価値商品・サービス(代替不可能性が高い)
- 社員一人当たりの生産性が桁違い(=高い給与を払っても利益が出る)
- 徹底した仕組み化・自動化投資(人が減っても仕事が回る)
- 優秀層しか採用しない徹底した選抜(新卒でも中途でも超高倍率)
この4つが揃っていないのに「とりあえず人数減らせば効率化できる」と考えると、ほぼ確実に5~8年後に地獄を見ます。
4. じゃあ「あるべき姿」って何なのか?
総合的に見て健全な姿は、以下のようなバランスです:
- 事業フェーズに応じて「適正人員」を決める
(成長期=多少余裕を持たせる、成熟期=効率化、衰退期=大胆削減) - 人件費率は「下げすぎない」ラインを見極める
(目安として売上高人件費比率は業種により異なるが、25~35%程度が多くの優良企業の着地点) - 自動化・DX投資とセットで人減らしをする
(人を減らすだけではダメ。仕事自体を減らすのが本物) - 「人が辞めても回る仕組み」と「人が辞めない魅力」を両立させる
結論(一言で)「人件費削減で少数精鋭」は手段であって目的ではない。
それで利益が出ても、5年後に会社が残っている姿を描けなければ、結局は「社員と顧客を食い潰しただけ」の経営になります。
本当に強い会社は「人が減っても売上が伸び続ける仕組み」を作った上で、必要な人数をちゃんと確保しています。
「人を減らすこと」がゴールになってしまった瞬間から、衰退は始まっていると思って間違いありません。
(実際、2020年代に入って「リストラしたけど結局業績悪化して再増員or事業売却」になった日本企業は山ほどあります)
少数精鋭は「結果」であって「戦略」ではない、というのが現実的な答えです。
なるほど!
この回答から行くと、今の日本企業には余裕がないということですね。
若手を育てる時間なんて、現状ほぼないに等しいですもんね。
昭和を成長期とする企業が平成になって成熟期を飛ばして衰退期に陥ってしまった感じです。
それを認めようとしない上層部が「うちの会社は成熟期」と勘違いしているものだから現場の人間が大変な目にあっていると。
売上を作りたいなら上の人間を減らし下へ下げるのが効率が良いと考えます。
上役の数が多い会社ほど無駄な高給となっている比率が高いと思いますよ。
そいつらを下へ下げ、現場を円滑に回る仕組みを構築した方が少しはましですね。
そんなことを考える前に、支社なり店舗なり管理を任せられた人がしっかりと強気で上役へ感じたことを伝えるのが最重要事項ですよね。
現場の声が上がってこなければ、推測で物事を図り、次のステップへ進もうとするだけなので。
朝笑顔で出勤して笑顔で退勤できる企業ってどれくらいあるのだとろうと疑問盛ったところから、出た一つの考えをGrokにぶつけてみた結果でした。
全ての企業に当てはまるとは限らないのであしからずm(__)m