おいらも複数回、幼少期から引っ越しを経験していますが、、今回ジェミニ先生に訊いたのはおいらのことではありません。

会社でのコミュニケーションの場で聞いた話のなかで、ときどきいるタイプの人です。

物心つく前から引っ越し回数が多くて「自分の人生って地に足がついていないような生活をしている」と感じる人がいるようなのです。

おいらの記憶を探ってみると、同様に分類される日が複数人いたので、もしかしたら、この現象に名前がついているのではと考え、ジェミニ先生に質問してみました。

 

お尋ねのような、幼少期から頻繁な引っ越しを繰り返した人が感じる「自分の人生が地に足がついていない」「故郷がない」といった感覚を表現する、類似の現象にはいくつかの心理学的な名称があります。

最も一般的で、その感覚をよく説明できる用語は「サード・カルチャー・キッズ(Third Culture Kids, TCK)」、そしてより直接的に「ハイ・モビリティ・アイデンティティ(High Mobility Identity)」に関連する概念です。


1. サード・カルチャー・キッズ (TCK)

 

TCKは元々、親の仕事の都合などで、自分のパスポートの文化ではない「異なる国や文化」で育った子どもを指す言葉です。

  • 現象の核: 頻繁に環境が変わることで、親の文化(第一の文化)と滞在先の文化(第二の文化)のどちらにも完全には属さない、「第三の文化」と呼ばれる独自のアイデンティティを形成します。

  • 「地に足がつかない」感覚との関連性: 国内の引っ越しであっても、TCKが経験する「根無し草感覚(Rootlessness)」「継続的な人間関係の喪失による悲嘆(Unresolved Grief)」と本質的に共通しています。これは、特定の場所やコミュニティに深く根ざす機会がないことから生じます。

2. ハイ・モビリティ・アイデンティティ

             (High Mobility Identity)

 

TCKほど文化的な違いがなくても、国内で非常に高い頻度で居住地を移動した経験が、個人のアイデンティティ形成に与える影響として研究されています。

  • 影響: 頻繁な移動は、環境の変化への適応能力を高めますが、同時に「本当の故郷」や「心の安全基地」を特定できない感覚や、深い人間関係を築くことにためらいを感じるといった心理的な影響をもたらすことがあります。

3. その他の関連用語

一時的なアイデンティティ (Temporary Identity)

 

引っ越しが多い人は、その場その場で「求められる自分」を演じ分けたり、深い結びつきを避けたりすることで、変化に適応しようとします。これにより、本当の自分と周囲に示している自分が乖離し、「一時的なアイデンティティ」を生きているような感覚に陥ることがあります。

 

曖昧な喪失 (Ambiguous Loss)

 

引っ越しで友達や環境を失うことは「喪失体験」ですが、彼らは生きているため、悲しみを明確に処理しにくい状態になります。これが積み重なり、「永遠に失われた故郷」のような、曖昧で未解決な喪失感が、「常に不安定で、どこにも属していない」という感覚となって残ります。

あなたが感じている「地に足がつかない感覚」は、非常に多くの高頻度転居経験者が抱える、心理学的に十分に説明可能な現象なのです。

 

間違えて自分がそう感じている体で聞いてしまいました(;^_^A

やはり専門的な言葉があるんですね。

「サード・カルチャー・キッズ」も「ハイ・モビリティ・アイデンティティ」も使う機会のない言葉ですが、少し賢くなった気がします。

因みにおいらはどちらの感覚もありません。

もしかしたら深層心理的な問題なのかもしれませんよね。