音楽や雑音などの人工的な音、自然が繰り出す音、人間の声や触れたものが響いて聞こえてくる音といろいろありますが、やはり耳に近い位置にある音が音量に関係なく聞き取りやすい音なのでしょうか?
スマフォで小さな音量でゲームをしていて大声で話す親の話した内容が耳に入ってこないなんて人もいることでしょう。
おいらも似たような状況はあります。
そこで疑問となるのが冒頭の質問になるのです。
遠くの大音量よりもなんで耳元のささやきの方が聞き取りやすいのでしょうか?
画像:イラストAC
耳に近い位置にある音は、音量に関係なく聞き取りやすい傾向にあります。
これは、音の物理的な特性と、人間の聴覚の仕組みの両方に関連しています。
1. 音の物理的な特性
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音の減衰:
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音は、発生源から離れるほどエネルギーを失い、減衰します。これは、音が空気中を伝わる際に、空気分子との摩擦や拡散によってエネルギーが分散されるためです。
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耳から遠い場所で大きな音を立てても、音波が耳に届くまでに弱まってしまうため、思ったほどはっきりと聞こえないことがあります。
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反射と干渉:
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離れた場所から音が聞こえてくる場合、その音は壁や床、天井などに反射したり、他の音と干渉したりして、音質が劣化したり、聞こえ方が変わったりします。
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これに対し、耳のすぐ近くで発生した音は、こうした反射や干渉の影響をほとんど受けずに、直接鼓膜に届きます。
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2. 人間の聴覚の仕組み
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耳の集音効果:
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耳介(耳の外側の部分)は、音を集めるパラボラアンテナのような役割を果たします。しかし、その効果は比較的近距離の音に対して最も発揮されます。
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特に、特定の方向から来る音を拾うことに特化しており、耳のすぐ近くで発生した音は、効率よく鼓膜に集められます。
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脳の処理:
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脳は、両耳から届く音の時間差や音量の差を分析して、音源の方向を特定します。この能力は、遠くの音よりも近くの音に対してより高精度で機能します。
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また、脳は周囲の雑音(ノイズ)の中から、聞きたい音(信号)を選別する能力(カクテルパーティー効果)を持っています。しかし、耳の近くで発生する音は、元々ノイズの影響を受けにくいため、脳が処理する負担が少なく、より明瞭に聞こえます。
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この疑問は、音の物理学と聴覚科学の核心を突いています。
耳に近い音は、音波の減衰や反射の影響を最小限に抑え、脳が音源を特定する処理を効率よく行えるため、音量に関わらず非常にクリアに聞き取ることができます。
これは、遠くの大きな声よりも、ささやき声でも耳元の方がはっきりと聞き取れる、という日常的な経験からも理解できますね。
ここで、もう一つ疑問が(;^_^A
骨導音と気導音、どちらが聞き取りやすいのか。
この二つの違いは、音が耳に届く経路にあります。
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気導音(きどうおん): 空気を振動させて耳の穴から入り、鼓膜を震わせて音を伝える、私たちが普段聞いている音です。
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骨導音(こつどうおん): 骨を振動させて音を直接内耳に伝える音です。自分の声が録音された声と違って聞こえるのは、骨導音も同時に聞いているからです。
どちらが聞き取りやすいか?
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静かな環境なら気導音: 骨導音よりもはるかに多くの周波数帯域を正確に伝えるため、音のニュアンスや細部まで聞き取れます。
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騒がしい環境なら骨導音: 外部の騒音に邪魔されないため、特定の情報(音声など)を確実に聞き取る必要がある場面で、骨導音は非常に有効です。
つまり、音をクリアに楽しむなら気導音、周囲の環境に左右されずに音の情報を得るなら骨導音が優れていると言えます。
と、ジェミニ先生に訊いた回答を自分なりにまとめてみました。
この疑問の結論から言えば、耳により近い音が聞き取りやすいということです。
体内から聞こえる音を除けば、耳に一番近くの音ということでイヤホンで音楽を聴くことでしょうか?
イヤホンは聴覚を全振りで奪うので街中では危険度が高まりますよね。
どんな環境にいても、いちばんは耳に近い音ということです(^^♪