「粗利」と「荒利」…。

どちらもビジネス用語で、就職すれば嫌でも付きまとう言葉ですよね。

日別でやっている企業もあれば、週間・月間で計算している企業もあるでしょう。

そして、複数の企業でこの分野に触れたことがある人ならわかるのですが、ほぼ同じような意味合いを持つ「粗利」と「荒利」という言葉。

企業によってどっちを使うかが違うのですが、なんで同じ同じ意味合いなのに感じが違うのという話です。

相方君にそんな話を振られたのですが、即答はできませんでした(〃´o`)=3 フゥ

だって、気にしたことはあったけど、調べたことはなかったんだもん<(`^´)>

ということで、ジェミニ先生の登場です。

 

荒利と粗利は、どちらも「売上高から売上原価を引いたもの」という意味で、ほぼ同じ意味で使われることが多いです。

より厳密に言うと、会計用語としては「粗利」が正式な表現です。

  • 粗利: 売上高から売上原価を差し引いたもので、正式には「売上総利益」といいます。証券取引法の財務諸表等規則による損益計算書上において、この用語が使われます。

「荒利」は、より口語的な表現で、ビジネスの世界でも広く使われていますが、会計用語としては「粗利」を用いる方がより正確です。

なぜ「粗利」と呼ぶのか?

  • 売上高から粗く見た利益: 売上高から売上原価という最も直接的なコストを差し引くことで、大まかな利益を把握できることから、「粗利」と呼ばれます。
  • より詳細な利益: 粗利からさらに販売費や一般管理費などを差し引くと、営業利益、経常利益、当期純利益といった、より詳細な利益が算出されます。

まとめ

  • 粗利は、会計用語で、売上高から売上原価を差し引いたもの。
  • 荒利は、粗利の口語的な表現で、ビジネスの世界でも広く使われる。
  • どちらの言葉も、企業の収益性を測る上で重要な指標となる。

英語圏で「荒利」と「粗利」に相当する言葉のニュアンスは、日本語とは少し異なります。

日本語の「荒利」と「粗利」

  • 荒利: 比較的口語的で、売上高から売上原価を差し引いた大まかな利益を表す際に使われます。
  • 粗利: 会計用語として正式な表現で、売上高から売上原価を差し引いた売上総利益を指します。

英語圏での表現

英語圏では、一般的に「gross profit」という単語が使われます。これは、日本語の「粗利」に相当し、売上高から売上原価を差し引いた利益を表します。

「荒利」に相当するような、より口語的でカジュアルな表現は、特定の業界や地域によって異なる場合があり、一般的に定着している言葉はありません。

なぜニュアンスが異なるのか?

  • 会計基準の違い: 各国で会計基準が異なるため、用語の定義や使い方が微妙に異なることがあります。
  • 言語文化の違い: 日本語のように、同じ概念を複数の言葉で表現する文化と、一つの概念を一つの言葉で明確に表現する文化があります。

まとめ

  • 英語圏では、「gross profit」が「粗利」に最も近い言葉です。
  • 「荒利」に相当するような、より口語的な表現は、英語圏では一般的ではありません。
  • 会計用語は、各国で少しずつ異なるため、正確な意味を理解するためには、それぞれの国の会計基準を参考にする必要があります。

補足

英語圏でも、業界や文脈によって、より具体的な表現が使われることがあります。例えば、製造業では「gross margin」、小売業では「markup」といった言葉が使われることもあります。

 

そして国際基準があります。

国際会計基準(International Financial Reporting Standards、IFRS)がその代表的なものです。

IFRSは、世界共通の会計基準として、多くの国で採用されています。IFRSでは、「gross profit」という用語が用いられ、日本語の「粗利」に相当します。

なぜ「荒利」という日本語訳が生まれたのか?

  • 歴史的な経緯: 日本において、会計用語が定着する過程で、「荒利」という言葉が広く使われるようになったと考えられます。
  • 直感的な理解: 「荒利」という言葉は、売上高から売上原価を差し引いた「大まかな利益」というイメージを直感的に捉えやすく、そのため広まった可能性があります。

国際基準と日本の会計基準の違い

日本の会計基準は、かつてはIFRSとは異なる独自の基準を採用していましたが、近年ではIFRSとの整合性を高める方向で改訂が進められています。そのため、日本の会計基準でも「粗利」という用語がより一般的になりつつあります。

まとめ

  • 国際基準: IFRSでは「gross profit」が用いられ、日本語の「粗利」に相当します。
  • 日本の会計基準: 過去には「荒利」という用語が広く使われていましたが、現在は「粗利」が主流になりつつあります。
  • 用語の違い: 同じ概念でも、言語や文化、歴史的な背景によって、異なる用語が使われることがあります。

重要な点

  • 会計基準は常に変化する: 会計基準は、経済環境や企業のニーズに合わせて常に変化します。
  • 専門家の意見を参考に: 会計に関する重要な判断は、専門家の意見を参考にすべきです。

ということで、難しい説明と歴史みたいなのを学べました(;^_^A

実はおいら、国際基準があったことを知りませんでした。

恐らく会計士関連の資格試験でも勉強しないと出てこない内容だと推測しています。

それにしても「粗利」と「荒利」…。

現在主流になりつつある「粗利」に表記を統一した方が良いのでは考えるTKCでした。

文字の表記としては、見慣れた「荒利」が好きなんですけどね。