LPレコード⑫ | MASAのつぶやき

MASAのつぶやき

風に吹かれて根無し草

押し入れの奥にあった段ボール箱。

その中から古いLPレコードが出てきました。

 

 

今回12枚目の紹介は、

ビリー・ジョエルの「ナイロン・カーテン」です。

1982年発表。 全米アルバムチャート7位。

ナイロンカーテン以前のアルバム3作、

ストレンジャー(1977年)

ニューヨーク52番街(1978年)

グラスハウス(1980年)

すべてグラミー賞を受賞。

 

 

受賞後に発表した「ナイロン・カーテン」の収録曲は戦争・貧困など

社会問題にスポットをあてた問題作です。

発表時はこのメッセージ性の強いアルバムに対して

賛否両論がありました。

 

 

アルバムタイトルの「ナイロン・カーテン」はビリーが

交通事故で入院をしていた病室の窓にかかっていた

ナイロンカーテンからつけたもの。

また、カーテンは豊かな人は窓につけられるが、

貧しい人はカーテンを買うことすらできない、という

意味合いもあります。

 

収録曲

SIDE A

1.アレンタウン

2.ローラ

3.プレッシャー

4.グッドナイト・サイゴン

 

SIDE B

1.シーズ・ライト・オン・タイム

2.ふたりだけのルーム

3.サプライズ

4.スカンジナヴィアン・スカイ

5.オーケストラは何処へ

 

 

グッドナイト・サイゴン」はベトナム戦争の反戦歌です。

ベトナム戦争の帰還兵の話となっています。

ビリー自身は政治活動は一切しないし、

ベトナム戦争も徴兵逃れをしています。

 

 

ビリー・ジョエル

「僕は政治的な意味合いでは戦争に全面的反対だ。

だけど、兵士たちの立場に立って、

彼らを代弁するものは果たしているだろうか。

いや、いまだかつて誰もいなかっただろう。

反戦歌は沢山作られたし、

兵士たちの姿を極端にロマンティックに描いた

"グリーン・ベレー"もあった。

だが、ごく普通の兵士を描いたものはあっただろうか?」

 

 

"彼らは少年の面影を残したまま墓地に眠っている

 誰が間違っていたのか?

 誰が正しかったのか?

 闘いの真っ只中ではそんなことは関係ないのだ"

 

 

グッドナイト・サイゴン

 

 

ベトナム戦争

1961年南ベトナム解放戦線が北ベトナムの支援のもと

南ベトナム独裁政権打倒をめざして本格的に戦いを開始。

1963年アメリカが軍事介入し、北ベトナムへ大規模な空爆を開始。

1969年臨時革命政府樹立。

1973年和平協定によりアメリカ軍撤退。

1975年サイゴン陥落し、南ベトナム政府無条件降伏。

1976年南ベトナム政府は崩壊し、南北ベトナム統一実現。

 

10年以上の長きにわたる戦争で犠牲者は多数。

アメリカ陣営(推定) 戦死者22万5000人(米軍戦死者5万8000人)

             負傷者75万2000人

解放戦線・北ベトナム側(推定)  戦死者97万6700人

                    負傷者130万人

 

 

 

 

 

アレンタウン

工業都市アレンタウンの衰退と貧困問題を唄った曲。

しかし、この街で頑張って暮らしていくんだという想いが描かれてます。

 

アレンタウン

 

 

 

 

プレッシャー

プレッシャーに対処することは成長に必要な過程なのだ。

大人になるとプレッシャーをどう取り扱ったらいいかわかってくる。

幾度となく、それに直面したからだ。

 

プレッシャー

 

 

 

ビリー・ジョエル自身が

「このアルバムは僕にとってのサージェント・ペパーズだ」と

言っています。