だっておかしいじゃ無いか！
私は到底納得がいかなかった
これまで散々苦労をして
僅かな時給アップのために
時には同僚のサボってる事を密告したりして
やっと主任になって
サービス残業も厭わずに昇進して
ようやく人並みの暮らしが
できるようになったのに、、、
ある日私は突然の解雇を告げられた
私には何も落ち度はない
ただ会社の上層部がしでかした
常識とはかけ離れた非倫理的行為によって
会社の信用がガタ落ちになり
私達の会社は不定期の営業停止処分に陥った
私は反芻するように自分の足跡をなぞる
だがそれは
時に残酷な認識を本人にもたらした
時が経つにつれ
私は自分の生活のことしか
考えていなかった事を
思い知るようになる
自分の収入向上のために
時に非常識な事も
会社のためと割り切って行って来た事実
臭いものに蓋をするように
家族の為と自分を誤魔化して
不都合な真実はスルーして
淡々と与えられた任務をこなして行った結果
私は人並み外れた報酬を得たかわりに
自分の社会に対する存在意義を失った
、、、、なんてね、、、
クラブ シャングリラでは
そんな話はありふれていて
誰も聞きはしない
深夜のお酒を麻酔のように浴びて
ここに集うゾンビ達は
また街に繰り出していく
この店は
心の壊れた生き物の
シャングリラだから、、
