理学療法士――医学的リハビリテーションの専門職をこう呼びます。
ワタシの入院生活は、ほぼリハビリでした。なので、幾人もの理学療法士さんにお世話になりました。

リハビリの最中は、よくおしゃべりをしました。
ドラマ話で盛り上がり、「医療ドラマはツッコミながら見てる」なんて話を面白く聞いたりしました。どんなドラマもジャンルを問わず、「本職」の方から見ればそうなんでしょうね。
「薬剤師がカンファレンスに口出しするって、どうなの?」――というのは、ワタシが見たとしても同じようにツッコんでたかもしれませんが。

なかでも最も印象に残っているMVPは、この話です。
ベッドなどの医療用具、それも日本のメーカーの製品は「最大100Kgまで」を想定して、製造されているというのです。
――100キロなんて、普通にそれ以上のひといますよね? そう、ワタシは訊きました。
「いたわよぉ、150キロのひと! ドイツから取り寄せたわよ、車いす! まだ、そのへんにあるんじゃない?」

ワタシもそこそこデブなので、100キロは超えるまいと固く心に誓いました。