いいわ、『泥濘の食卓』。ワタシの好みだわ、このドラマ。これほど続きが愉しみなドラマって、久しぶりな気がする。
実は原作漫画は1巻だけ読んでます。でも、あまりの陰鬱さに、その先を読む気になれずにいました。
別にこのドラマが思い切ったアレンジをしているわけではありません。実に原作に忠実な作りをしていると思います。実写ドラマ化されることで、キャストの魅力が加味されて、物語に入っていけたんだと思います。ワタシの場合。原作漫画も読みます。ドラマが終わったら。
おじさんとしては、アドバイスしてあげたいわあ、ハルキくん(=櫻井海音)に。
捻木ちゃん、探してんのぉ? あんた、捻木ちゃんのファンでしょう?
なぜ、そこで逃げる? 仲良くなれよ、味方にしろよ、そのレジのオバチャンを。捻木ちゃんの情報を仕入れるチャンスじゃないか!?
クラスメイトのストーカー女・ちふゆ(=原菜乃華)にブチ切れるのも悪手だ。相手はそれでビビったりしない。むしろ、よろこぶんだよ。彼女がまさにそうだったろ?
同情はするよ。いるよなあ、好きな相手に加害行為に及ぶやつ。性根が「悪」なんだね。「ワル」じゃなくて「あく」な。
そういう相手には、逃げの一手だよ。悔しいだろうけどね。
もし、やり合うんなら、「真剣勝負」になる。どういうことかと云うと、それは「法的措置」に尽きる。
この秩序だった社会では、それしかないんだよ。だって、「殺人」はムリでしょ? 「マッド・マックス2」みたいな世の中になれば、また話は違ってくるけど。
こういう手合いが厄介なのは、「ぶん殴る」とか「ボロクソに罵ってヘコませる」とか、そういういい感じの適度なケンカでは済まないことなんだ。
やるとなったら、殺さないといけない。なぜなら、シバいても生かしてたら、必ず復讐されるから。より厄介で、怖ろしい結果を招いてしまう。結局、自分がボロボロに疲れ果ててしまう。
国家権力の圧倒的な力で、封じ込めるしかない。自分の手で息の根を止めることはできない以上。
そこまでする気はないのなら、逃げの一手しかありません。
ちふゆはまさに「悪魔」です。心理学で云うところのダークトライアド=自己愛・権謀術数・精神病質を全て具えている。
「悪魔」呼ばわりしているからといって、何も「人格否定」しているつもりはありません。悪魔には悪魔の人格が、個性が、哲学や人生観があると思っています。彼・彼女なりの。ただ、悪魔と「共存」はできない。もし不幸にして、どうしても関わり合いを断てない、避けられないとしたら、彼・彼女との関係は「敵対」以外には有り得ない。それだけの話です。
ドラマに対して、しいて難をあげるとしたら、ちふゆ役の原菜乃華ちゃん(「どうする家康」の千姫役)はかわいすぎて、こんな娘にストーキングされるなら、受け容れてもいいと思ってしまうことでしょうか。
ヒロイン・捻木ちゃん(=齊藤京子)と、ちふゆの二人も、これからぶつかることになるのでしょう。
捻木ちゃんも決して健全な女の子ではありません。怪物性では、ちふゆに負けていない。闇の深い、病みまくりのヤバい女の子です。この勝負、本当に見ものです。
こんな愉しみなドラマ、本当に久しぶりです。
泥濘の食卓 第1話 パラサイト不倫、開幕!