先週で血サラサラ薬が終わり、至って元気に過ごしています。入院して手術したことを忘れてしまいそう。傷といえば足の付け根の小さな穴しかなく、ふだん目につかないし痛くもないから、ほんと実感がありません。医療技術の進歩、素晴らしいです。


ふと気になって今回の入院の診療点数を確認したら、20万点超え。たしか1点が10円でしたよね?200万円の治療ってことでしょうか!?手術だけで16万点。それを見て、大変な手術だったのだと、あらためてビビりました。


そりゃあ先生も1ヶ月くらいゆっくり考えてこいって言いますわね。


最短の日程で手術を受けられて幸運でした。感謝。


昨夜寝る前に最後の点滴をしてから針を外してもらいました。手の甲のところに長い針が入っていました。どうりで痛かったわけだ。

 

朝は気持ちよく目覚め、朝食と身支度を済ませて座っていると、B先生が来られました。土曜日も出勤ですか。。。ほんと過酷。

 

「退院前に今回の手術の説明をしたいんだけど、ご主人はまだかな。来られてからのほうがいい?」と。いえ大丈夫ですと答えて、病棟の端にある小さな部屋へ。

 

モニターに画像を映して、カテーテルが入っていく様子など見せてもらいました。

 

「え〜、ハル子さんは、たまたま受けたMRIで動脈瘤が見つかりましたね。良かったですね。手術を決断されるのが早くて驚きました。ハル子さんの強いところですね」とB先生にも言われました。

 

「波長、みたいなものがあって、僕ら医師が手術をお勧めした時に患者さんのほうもお願いしますと前向きになっておられる時は手術がうまくいくんですよ。今回もバッチリでした」と。

 

「退院したら、自転車だけはしばらく乗らないようにしてもらって、あとは普通に過ごして大丈夫ですからね」

 

「あの、お酒も飲んでいいですか?」

 

「ははは、もちろんですよ。今日は退院ですからね、パーティしてください」

 

「パーティですか、やった〜」

 

「ははは」

 

楽しく談笑しながら病室に戻ると、前の日に入院してこられた女性がB先生を呼び止めて「先ほどの書類のことで確認したいことが」と話し始めました。

 

朝の回診に来られたB先生が、

「退院にしましょうか。いいよ、土曜日でも今日でも」と。

 

えっ、今日??

今日はもう夫が仕事に行ってしまっていて来れないから、明日の土曜日にしてもらいました。

 

点滴はあるけどだいぶ減りました。そして、看護師さんがあまり来てくれなくなりました。点滴が終わったことに気づかず血が逆流していたことがあって怖かったので、自分で気をつけて終わったらナースコールするようにしてました。

手術から3日目ともなると、手をかけなくていい患者になったのでしょうね。そういえば先生の回診も減りました。

 

それにしても。

 

朝食が勝手に運ばれてきて、それを下げに行ってから昼食までのあいだ何もすることがないのって素晴らしいね。ベッドで寝ていても何も罪悪感がない。

 

思う存分本を読んで、ネットショップで買い物を楽しみました。これ以上ここに居たらダメになる 笑。

 

夕方、A先生が来られました。

「B先生から聞いた?明日退院でしょ?」

 

「はい、お世話になりました。ありがとうございました」

 

「うん。ハル子さん、すぐに手術を決められたから驚いたよ。無事終わって安心したね」

 

明日は土曜日だから、先生とは会わずに退院するのだろうなと思って、ちょっと寂しくなりました。

 

「退院したら2週間後に検査に来てくれる?僕の外来でいい?予約しておくね」

 

あれ?B先生が主治医のはずでは?

でも私はA先生にキュンだから異論無し。

 

「何か聞きたいことある?」と言われたので、ぜったい聞きたいわけでもなかったけど、「あの、コロナのワクチンって私受けてもいいんですか?血栓ができるって聞くのでしばらく控えたほうがいいのかなと思って」と質問してみました。

 

「いいよ!打てるようになったらすぐ打って。」

 

「えっ、いいんですか?副反応とか怖い気がするんですけど」

 

「まぁそれは。でも僕らはリスクで考えるから。うちでもコロナの患者さんを診てるけど、呼吸が苦しいのは本当につらいよ。ワクチンは打ったほうがいい。ま、僕は熱が出たけどね」

 

「えぇっ!」

 

「僕らスタッフは金曜日にまとめて接種したけど、土曜日は熱でぐで〜んってなってた」と言って、倒れ込む仕草をする先生。やだ、おちゃめ。

若いほうが副反応が出やすいんですって。40代だと半々くらいと言われました。

 

もっといろいろお話を聞きたかったけど、お忙しい先生の邪魔をしたくないから我慢。明日が退院だと思うと、急に名残惜しい気持ちで最後の夜を過ごしました。