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渋谷・東急Bunkamuraシアターコクーンで大絶賛上演中の舞台「パ・ラパパンパン」by「大人計画」。即効ソールドのプラチナチケットです。
主演の松たか子ファンの旦那と、神木隆之介一筋十数年のこの私のニーズが見事に合致して、観に行って参りました。私にも司法試験以外の楽しみが結構、あるんです。
生・神木くんとは、5年前の「神木隆之介写真集お渡し会」以来!


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…というわけで今回は、この素晴らしい舞台のレビューを…
と思わせて…

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そんなわけないのである。「司法試験以外の全てを、捨てる」「この人生全ての時間を、司法試験に捧げる」と心に決めてから、何をしていようとも頭の片隅に司法試験が常駐しているのである。心の底から司法試験の事を忘れて享楽事に耽溺する日は二度と来ないのである、たとえ合格したとしても。

というわけで今回は、司法浪人が「これを捨てなければ合格者になれないもの」第2弾。



 一般的に「司法試験受験生」と聞いて、どんな生活をイメージするだろうか?

朝起きてから夜寝るまで、一日中勉強しているイメージ?
夜も遅くまで机に向かって、寝ずに勉強しているイメージ?
休日も祝日も、お盆もクリスマスも元旦もなく、イベントも飲み会も娯楽もなく、365日勉強しているイメージ?

それは概ね、事実である。

無論例外はいる。才能ある選ばれし者は、稼働時間をギュッと濃縮して、司法試験以外の分野での活躍や娯楽や趣味とを両立させることができる。しかしこれは飽くまでも例外である。

あるトップローと呼ばれるローの学生は、授業後に学生同士で深夜まで飲んでも、その後ファミレスに移動し朝まで翌日の授業の予習をする。そしてオールでそのまま授業に出る・・・と聞いた。
あるいは休日泊まりがけでTDLで遊び倒しても、ホテルに戻るとテキストを開いて勉強する・・・とも、聞いた。


若く才能ある選ばれし者の両立のさせ方なんて、そんなものである。それが出来ない者は、捨てるしかない。司法試験と、生存に必要なもの以外の、全てを。


そうすると、「これを捨てなければ合格できないもう一つのもの」とは、「趣味とか娯楽等、享楽事の全て」ということになるのか?


6年前だったか、母校の実務家教員から、「司法試験って、修行みたいだよね。合格までの過程がまさに修行で、悟りを開いた時が合格なんだ」と言われたことがある。

なるほど確かにその通りである。悟りを開くには、まずは煩悩を捨てることである。

それから私は足かけ3年近くに亘り、一つ一つ、趣味とか娯楽等享楽の全ての煩悩を捨てて来た。仕事は最低限。交友関係も司法試験仲間のみ。義理を欠き、関係を絶ち、睡眠も休息も気分転換も全て「勉強のパフォーマンスを高めるため」に向けられ、全ての行動の目的を司法試験に一点集約させた。

その結果どうなったかといえば、「司法試験の勉強が」楽しくて楽しくて仕方がなくなってしまったのである。余りにも楽しくて、このまま永遠に、司法試験の勉強をし続けていたいと心から願うほどであった。最早、司法試験の娯楽化、享楽化、麻薬化である。司法試験ジャンキーである。

そして前回資格での最後の司法試験の最終日、最後の科目を終えて帰宅して、一人自室に閉じこもり、私は声を上げて号泣した。全てが終ってしまったこと、もう二度と司法試験を受けられないこと、あの闘いの日々である司法試験人生の終わりが悲しくて悲しくて、まるで大事なおもちゃを取り上げられた子供みたいにわんわんと、あるいは定年退職後のサラリーマンのようにおいおいと、声を上げて泣き続けたものだ。
司法試験が娯楽かつ生き甲斐になってしまったら、そりゃあ終わらない筈である。

あれから3年。
性懲りもなくまたも闘いのステージに戻ってきた私は…


司法試験勉強に心底、飽きていた。

昔、朝早くから自習室が閉まる11:30までずっと勉強をしていた一番のストイック者が司法試験を辞める時、最後に私に「もう、飽きた」と吐き捨てた、あの彼の心境を思い出してはこういうことかと嗤った。あれから私は10年以上、しがみつき続けてきたのだ。その境地に至るのが遅すぎる。

テキストも見飽きたし、開くのさえ面倒くさい。司法試験勉強、うんざりだ。もう二度と受けたくないし、何なら10日後に控えた本試験を受けに行くことすら面倒でたまらない。司法試験ジャンキーの影も形もなかった。

その後仲間の一言で少し気を取り直した私は、ふと、「先生方の為に、合格しよう」と思った。ここまで私を導き心を支えてくれた先生の恩に報いなくてはならない。「あなたが合格しないということは、社会的損失に他ならない」嘘でもお世辞でも私如きにそんな勿体ない言葉をかけながら、命を削って教えてくれた恩師の思いに応えなくてはならない。私が合格すると信じ、何年も待ち続けている先生もいるのだから。

私は自分の為ではなく、先生方の為、その先にある「誰が為」に受けに行き、そして合格しようと決めた。

それが私の「悟り」だ。


司法浪人が合格者になるために捨てなければならないもの、それは「私」である。「私心」である。…と、私は思う。


あらゆる享楽を捨て、司法試験という名の、あの命懸けで最もスリリングでエキサイティングな知的格闘ゲームの醍醐味を識ってしまった以上、二度と戻れない。最早、他の享楽事を心底から楽しむことなんか私には絶対に出来ない…と思う。

 

 

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パ・ラパパンパンとはなんと覚えにくい言いにくいタイトルかと思うだろうが、観終えた後は誰もが脳内でパ・ラパパンパンと歌いながら帰路についている筈だ。これはリトル・ドラマー・ボーイという有名なクリスマスソングの一節なのである。

 

 

「大人計画」だから小ネタ満載、5分に1度巻き起こる笑いの渦、ハイテンポなストーリー展開にきっちり最後に全部回収する爽快感。クライマックスでは松たか子が歌うリトル・ドラマー・ボーイに神木隆之介がエア・ドラムで参戦し、高らかに歌い上げた瞬間が最大限に拍手喝采でした。松たか子の歌唱が極上なのは既知の事実ですから、神木くんが負けずにドラムパフォーマンスを加えて美声を響かせるとは、誰もが驚いたんじゃないでしょうか。あの1曲だけでも観に行く価値があります!

私は途中から神木くんが「君の名は。」の瀧にしか聞こえなくなって、特に「えぇぇえっ!?」という驚き方がそのまんま瀧くんの声で…なんか嬉しかったですね。しかもあの長台詞を早口で滑舌良く一度も噛まずに言い切れるなんて!神木くんのセリフは一言一句聞き取れたし、神ってるとしか言えません。そして松たか子も神々しいまでにチャーミングなコメディエンヌ。
あと、中山忍に許可は取ったのか、何と言って許諾を得たのかを知りたいです。


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なぁんだ、結構心から楽しんでたじゃないか、私爆笑

 

 

 

追記

#角松敏生は何処に⁇角松ファンならどこに隠されているかすぐお分かりですよね。今夜のカナケン、40th横アリより感動しました❣️号泣笑い泣き笑い泣き笑い泣き