君がくれたもの 4 の続きです。
君がくれたもの から順にどうぞー!
めちゃめちゃ時間が空いてしまった&うまくまとめられなくて申し訳ないです。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
翔太くんは怒るかな?
慶喜さんの気持ちを無駄にするなって……
翔太くんの家の前で深呼吸を一つして、私は自分の気持ちをもう一度確認する。
(もう、迷わない。私は慶喜さんのそばに行く)
インターフォンに手を伸ばす。
その時、ガチャリとドアが開いた。
「……翔太くん?」
「お前が走って来るのが、部屋の窓から見えたから……」
「そっか。あのね私、話したいことがあって……」
伝えることはただ一つなのに、うまく言葉が出なかった。
「慶喜さんのことか?」
「うん……」
もう迷わないと決めたはずなのに…なんて言っていいのかわからない。
私が黙って俯いていると、翔太くんは言った。
「慶喜さんのところに、戻りたいのか?」
私が考えてることなんて、翔太くんにはきっとお見通しなんだろう。
「ごめん……なさい」
「謝ることなんてないよ。それに」
翔太くんが、困ったような顔で笑って言う。
「そう言うと、思ってた」
「翔太くん……」
「ちょっと、歩こうか」
「うん」
少しの間二人とも無言で歩き、私たちが辿りついたところは、幼いころ二人がよく一緒に遊んだ公園だった。
二人で並んでブランコに座る。
「翔太くん、私、カメラを探そうと思うんだ」
「あの時代に行く手がかりは、カメラだけだもんな……」
「うん……いつ見つけられるかはわからないけど…それでも、探したい。慶喜さんに、会いたいの」
もしまたあの時代に行けたとして、その時慶喜さんのそばに誰か別の人がいたとしても、もうこの時代に帰ってこられないとしても……
何があっても後悔しない。
その決意を伝えた。
「そっか……」
呆れてるかな?
自分でも、無謀なことだとは思う。
「俺も、手伝うよ。カメラ探し」
「え? 嬉しいけど……いいの?」
反対されると思ってた。
「ああ。でも、約束してほしいことがある」
そう言って、翔太くんは真剣な眼差しで私を見つめた。
「こんなこと言うのは酷かもしれないけど、カメラが、必ず見つかるとは限らない」
「うん……」
「もし、ずっと見つからなかった時のことも考えておいてほしいんだ」
明日、見つけられるかもしれない。
10年経っても、見つけられないかもしれない。
「だからさ、この時代でしっかり生きよう?」
「しっかり?」
「うん。ちゃんと勉強して進学して。保険……って言ったら、言い方が悪いかもしれないけどさ」
「そう…だよね」
やっぱり、翔太くんは私なんかよりもずっとしっかりしてる。
あの時……私たちが突然タイムスリップしてしまった時。
翔太くんが歴史の色々な知識を持っていてくれたおかげで、私は安心できたんだよね。
「それに、慶喜さんのそばに誰か別の人がいたとしても……知識はきっと、助けになると思うんだ」
「翔太くん……」
「もしタイムスリップできてもできなくても、無駄になることは、何一つない。俺はそう思うよ」
こんなに私のことを考えてくれていたんだ……
嬉しくて、でもなんだか申し訳なくて。
うまく言葉が出ない。
「って、なんかエラソーなこと言っちゃったけどさっ! どんだけ時間がかかっても、俺は一緒に探
すよ! お前は一人じゃないから。心配すんなって!」
「ありがとう」
ほんとに、カメラを見つけることが出来るのかな……??
慶喜さんに、また会うことは出来るのかな……
不安なことはたくさんある。
でも……
(信じて、動くしかないよね……)
自分のために。
協力を約束してくれた、翔太くんのためにも。
どれだけ時間がかかっても……
続く……