君がくれたもの 5 | 現の夢を、今ここで・・・                                   ~艶が~る 妄想小説~

現の夢を、今ここで・・・                                   ~艶が~る 妄想小説~

今まで色々だらだらブログを書いてきましたが
艶が~るの妄想二次小説などをぼちぼち載せてみたいと・・・

古高俊太郎さまが好きなので、メインは俊太郎さまの予定。


君がくれたもの 4  の続きです。


君がくれたもの から順にどうぞー!


めちゃめちゃ時間が空いてしまった&うまくまとめられなくて申し訳ないです。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



翔太くんは怒るかな?


慶喜さんの気持ちを無駄にするなって……


翔太くんの家の前で深呼吸を一つして、私は自分の気持ちをもう一度確認する。


(もう、迷わない。私は慶喜さんのそばに行く)


インターフォンに手を伸ばす。


その時、ガチャリとドアが開いた。


「……翔太くん?」


「お前が走って来るのが、部屋の窓から見えたから……」


「そっか。あのね私、話したいことがあって……」


伝えることはただ一つなのに、うまく言葉が出なかった。


「慶喜さんのことか?」


「うん……」


もう迷わないと決めたはずなのに…なんて言っていいのかわからない。


私が黙って俯いていると、翔太くんは言った。


「慶喜さんのところに、戻りたいのか?」


私が考えてることなんて、翔太くんにはきっとお見通しなんだろう。


「ごめん……なさい」


「謝ることなんてないよ。それに」


翔太くんが、困ったような顔で笑って言う。


「そう言うと、思ってた」


「翔太くん……」


「ちょっと、歩こうか」


「うん」


少しの間二人とも無言で歩き、私たちが辿りついたところは、幼いころ二人がよく一緒に遊んだ公園だった。


二人で並んでブランコに座る。


「翔太くん、私、カメラを探そうと思うんだ」


「あの時代に行く手がかりは、カメラだけだもんな……」


「うん……いつ見つけられるかはわからないけど…それでも、探したい。慶喜さんに、会いたいの」


もしまたあの時代に行けたとして、その時慶喜さんのそばに誰か別の人がいたとしても、もうこの時代に帰ってこられないとしても……


何があっても後悔しない。


その決意を伝えた。


「そっか……」


呆れてるかな?


自分でも、無謀なことだとは思う。


「俺も、手伝うよ。カメラ探し」


「え? 嬉しいけど……いいの?」


 反対されると思ってた。


「ああ。でも、約束してほしいことがある」


そう言って、翔太くんは真剣な眼差しで私を見つめた。


「こんなこと言うのは酷かもしれないけど、カメラが、必ず見つかるとは限らない」


「うん……」


「もし、ずっと見つからなかった時のことも考えておいてほしいんだ」


明日、見つけられるかもしれない。


10年経っても、見つけられないかもしれない。


「だからさ、この時代でしっかり生きよう?」


「しっかり?」


「うん。ちゃんと勉強して進学して。保険……って言ったら、言い方が悪いかもしれないけどさ」


「そう…だよね」


 やっぱり、翔太くんは私なんかよりもずっとしっかりしてる。


 あの時……私たちが突然タイムスリップしてしまった時。


 翔太くんが歴史の色々な知識を持っていてくれたおかげで、私は安心できたんだよね。


「それに、慶喜さんのそばに誰か別の人がいたとしても……知識はきっと、助けになると思うんだ」


「翔太くん……」


「もしタイムスリップできてもできなくても、無駄になることは、何一つない。俺はそう思うよ」


 こんなに私のことを考えてくれていたんだ……


 嬉しくて、でもなんだか申し訳なくて。


 うまく言葉が出ない。


「って、なんかエラソーなこと言っちゃったけどさっ! どんだけ時間がかかっても、俺は一緒に探

すよ! お前は一人じゃないから。心配すんなって!」


「ありがとう」




 ほんとに、カメラを見つけることが出来るのかな……??


 慶喜さんに、また会うことは出来るのかな……


 不安なことはたくさんある。


 でも……


(信じて、動くしかないよね……)


 自分のために。


 協力を約束してくれた、翔太くんのためにも。


 どれだけ時間がかかっても……


続く……