私が介護の世界に入り早10年を迎えている。
施設勤務の経験も、病院での介護経験もあるが、齢50を越えると正規の介護職員にはなれない。
また、それだけ色々なところで働くと、様々な裏事情も見えてくるのである。
一般に、介護施設に人材として入職すると、自治体から施設を運営している社会福祉法人に、補助金がおりる。
ここに目をつける悪い事業所だと、補助金の大多数は組織に巣くう理事やら、理事長の懐に入るだけである。そこで働く若い人材たちには、何も恩恵はないのだ。
特に悪質なのは、決まったユニホームなどがなく職員たちに自腹を切らせて、Tシャツやらポロシャツなどをケチる…。
しかも、介護保険制度が発足して久しいけれども、その保険料が安価であるが為に給与になかなか直結して来ない現状がある。
私も、今まで三足の鞋で掛け持ちでの介護を生業として、生計を立てていた訳である。
私は、既に齢50を過ぎている為、施設での職員募集に応募しても、落とされる確率は、かなり高い。また、それだけの年齢になれば裏事情にも精通している訳で、施設を運営する側は特に警戒する。
だから、今現在での私の生業は非常勤かパートやアルバイトのみである。
介護保険の料率は、なるべく抑えて介護現場で働く人材たちが疲弊して、辞めて行くのを防ぐ方策を厚生労働省がもっと本腰を入れて模索すべきである。
何せ、あまりにも安過ぎる賃金ゆえに、介護に携わる若い人材たちは結婚はおろか将来設計の道筋にも不安を抱えて生活しているのだ。
いくら資格を持っていても、施設での労働力として活躍の場を与えられなければ、宝の持ち腐れである。
施設側や社会福祉法人側の都合のみが優先されて、人として扱われていない(特に賃金や福利厚生面で)
厚生労働省の官僚には、何も見えていないんだろうな…。政治も、自堕落で破綻している昨今では、キチンとした道筋に軌道修正するのは、難しいのかも知れない。
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