2020東京オリンピックを見据えて、日本という国を一大観光国としたいのか、あるいはたくさん押し寄せてくるであろう外国人観光客に「楽しいところもあるよ」とアピールするためなのか。カジノを含むIR(総合型リゾート)実施法案が審議に入っている。この法案を考えていると「本当にそのような施設が必要なのだろうか」と思ってしまう。日本という国の自然や文化を堪能してもらうという考え方ではいけないのだろうかと考える。2020後も継続して外国から観光に来てくれる状況をつくるためには何を提示することが大切なのかを模索しないといけない。何となく箱物を作るための法なのではないかと思ってしまう。
もう一つモノをつくるということで思っていたことがある。リニア新幹線である。もちろん、リニアの開発は日本の技術力を世界に示すことになることは理解している。しかし、「のぞみ」が運行されてから名古屋ー東京間は1時間半になっている。この時間は以前から比べれば格段に速い。以前は車内でひと仕事しても「まだ着かないのか」と思っていたが、今では「もう東京?」というレベルの速さである。それを1時間にする必要があるのか? その1時間にするためにアルプスの山々の麓にトンネルを掘る。どれだけの時間と費用がかかるのか。そこまでして時間を縮める必要があるのかを考えてしまう。何を求めてのリニア新幹線なのだろうか。
個人的には果たしてリニアに乗れるかどうかわからない年齢である。富士山を車窓に眺めながらの方がどんなに楽しいか。それだけで「移動」という概念の中に「旅」を入れることができているのだ。本当に日本という国の中に、リニアやカジノを必要としているのかを考えたいものだ。