自律神経システムで痩せる
少なくとも日本やアメリカでは、禁止されているダイエットの素材があります。
アンフェタミン いわゆる、覚醒剤、咳止めなどに使う、エフェドリン(つい最近までアメリカでは、エフェドラというダイエット食品として販売されておりましたが、禁止になりました。)甲状腺ホルモン(ブタや牛の甲状腺の粉末)などです。
これがなぜ禁止されているのかといえば、摂ると副作用が大きいからです。副作用が大きければ摂らなければいいじゃないかと思いますよね。それでも禁止しないと使ってしまうのは、それらが本当に痩せるからです。
これらの物質を摂った時に共通しているのは、頭がハッキリして、心臓が早く打ち、呼吸も早くなり汗が出やすくなることです。
これが、β刺激状態、つまり、交感神経が亢進した状態なのです。つまり、交感神経が亢進すれば、しないよりはずっと痩せ易いのです。では交感神経が強く亢進するとどうなるのでしょうか。
難民キャンプなんかの映像で結構シワシワの顔をした女の人が出てきて、年齢が35歳とかで驚くことがあります。一方テレビを見ていると某化粧品メーカーのコマーシャルに一見40歳ぐらいの女性が出てきて、実年齢は60歳ですとか云われてびっくりすることがあります。多分10万人に一人位の若く見えるヒトを採用したのではないかと思います。きっと某化粧品を愛用していなくても十分若いのではないかと、その因果関係が疑われます。
日本でも戦前の写真など見ると50歳、60歳になると、今の50,60に比べてかなり老けて見えます。その差はどこからきているのでしょうか。
難民キャンプなどの命からがらといった極端な例で明らかなように、強い緊張状態、即ち、交感神経系が強く亢進している状態が長く続くと、アドレナリンにより血管の老化が促進されます。「ヒトは血管から老いる」というのは、よく耳にする言葉です。血管が老化して、弾力性がなくなれば血液が末端まで充分にゆきわたらなくなり、新陳代謝が悪くなって、美容やダイエットどころではありません。やつれて老いてゆくのです。
一方、交感神経とシーソーの様に関係がある副交感神経が亢進すると、心臓がゆっくりと打ち、落ち着いた気分になり、呼吸もユッタリとしたものになります。更に消化器系が活発になり、つまり食べたものがよく消化吸収され食欲も増すのです。副交感神経が亢進しまくると、「喰っちゃ寝」状態になり効率的に体内へエネルギーを蓄積します。端的に言うと太るのです。
交感神経と副交感神経がうまくバランスをとって体を健康で安全に保とうとしていますが、これを自律神経系といいます。自律神経系は間脳の視床下部で制御されています。視床下部はホルモンの制御もしているほか、食欲や性欲の制御もしています。
過ぎたるは及ばざるが如し、程よい交感神経の亢進と副交感神経の亢進による深いリラッスで自律神経系のバランスをとることが重要なのです。
まず、程よい交感神経の亢進のためには、コーヒー、ココア、茶を摂取してカフェイン、テオブロミン、などのアルカロイドを吸収する、冷水摩擦などの寒冷刺激、サウナなどの熱刺激、針や灸などの痛覚刺激、株やパチンコなどでお金をすってしまう、ロッククライミングなどで危険を感じる、ライバルが多そうな恋人ができる、といったことが考えられますが結構リスクの多そうなものもあり、身を滅ぼさないように注意しなければなりません。其処で私が推奨したいのが、安全で、体にもとてもいい、お金も残る「不味いものを少し食べる」という方法です。ダイエットでは美味しいものを少し食べようと思うから欲求不満になって、自分に負けてしまうのです。「不味いもの」ならば、たくさん食べられなくて悔しいという気持ちにならなくてすみ、比較的楽に空腹感を得ることができます。この空腹の刺激こそ現代人、特に男性にとって失われていた最も大切なものなのです。多分空腹感を多くの男性に作用させることが出来れば、メタボリックシンドロームの予防のみならず、少子化、定年後の濡れ落ち葉、ニートなどの社会問題の多くが解決するだろうと考えています。従って今後のダイエット業界は、味気なく不味いしかも栄養バランスの優れた食品を開発し提供することが求められるのです。
一方、上記のような環境にある程度置かれると、人間はひがみっぽくなり、少しでも他人が幸せそうだと不幸にさせたくなり、つまりいやなヒトになりみんなに嫌われるという副作用があります。今ほど美味しいものが満ち溢れていなかった、例えば昭和30年代頃には今よりもっと性格のいやなヒトが多かったのではないかと思い起こされます。
この副作用を防ぐために、時々副交感神経を亢進させて自律神経のシステムを揺さぶらなければいけません。
そこで次に副交感神経亢進プログラムをご紹介します。
「筋肉をゆるめる」といってもどうやって緩めていいかわからないので、先ず手や足の筋肉を徐々に力を入れていって思いっきり緊張させて、一気に息を吐きながら力を緩めるのです。この力を抜いた筋肉の状態が「筋肉を緩めている」という状態であることをよく認知します。顔の筋肉についても同じ事をやります。次にゆっくり深くそっと息を吐く、目の前にろうそくの炎をイメージしてその炎を吹き消さない程度に息を吐くという感じです。
体中がユッタリしているかチェックする(レーダーで体の各部分をチェックする感じです)
今、最もくつろげる状態の中に自分がいるとイメージする。
以上のプログラムを実行できるようになれば、これでリラックスできます。
心のビタミン剤だと思って、毎日朝晩布団の中でこれを繰り返して習慣づけましょう。
つまり、自律神経系によるユサブリが健康の基礎であり、いたずらに肥満することを防ぐ安全弁となります。ユサブリといえば貧乏ユスリを思い出す方もあるかと思いますが、貧乏ユスリも無意識に行っている健康法なのです。
次はダイエットで幸せになる方法について書きます
外科的ダイエット
前回からだいぶ間が空いてしまいましたが、実は2週間ほど前にこのタイトルで出来上がりの7割くらいのところまで書いたのです。そこで昼食時間になったのが運の尽きで、これを保存しておこうと思い、ワードの手順で保存措置を行ったつもりで昼食をとり、おもむろに開いてみると消えているのです。ワードだと消える場合には「ホントに消してもいいですか?」といった主旨の画面で確認してくれるので、まさか断りもなしに勝手に消えるなんて思ってもみなかったのです。「上海帰りのリル」(殆んどの方は知らないでしょうが)の歌のように探し回ったのですがどこにもありません。ドット疲れてカウチポテト族になり、復活するまでに2週間もかかってしまいました。
さて、本題に入りたいと思います。摂取カロリーを少なめにしてしっかり運動をして充分にカロリーを消費するというダイエットの王道ではなく、思いっきり食べたり飲んだりして、体を動かさずにスリムな体型になりたいという、忍耐、努力、精進などという言葉を生まれたときに母親の体内へ忘れてきてしまった人たちがいます。エステなどで「食べたいものは食べる、運動はいや、でも痩せさせろ。金なら払うぞー」という手合いですが、この人たちは薬石効無くちっとも痩せないと解るとたちまち現状を合理化によって受け入れ「どうせデブだよ、デブでどこが悪いの、アンタに私がデブでなんか迷惑かけたか」などと開き直るので、そこそこ幸せな毎日が送れるようになっているのです。このノー天気名集団に目をつけたというかソーシャルニーズを見出した医師は、100年以上前から色々な手段で対応を試みてきました。「口からあまり物が入らなくすればいいだろう」ということであごを針金でとめて口が半分くらいしか開かなくしてみたり、「胃を小さくすればいいだろう」ということで胃の一部を切除したり、一部をホッチキスで留めたりしました。近年はもっぱら、目的部分の脂肪細胞を皮膚にあけた穴から電気掃除機でゴミを吸い取るように除去する脂肪吸引法や、超音波で目的部分の脂肪細胞を破壊し、脂肪を細胞外に放出させる方法などが美容外科形成外科などで行われております。まさにお金を出せば、食欲などを我慢せずに痩せられるしポイントをためればただでボツリヌス毒素も注射してもらえるなどという、ソーシャルニーズにぴったりのものです。これはダイエットの王道でしょうか。ここで「王道」という言葉を使ったために私の意図がみえみえになって「あしびきの」とくれば「山」となるように「王道」とくれば「ない」ともっていきたいなと見破られるのであります。肥満とは脂肪細胞に脂肪が蓄積された状態ですが、「人類発生以来何十万年の間続いてきた飢餓との戦い」が終わってしまった工、商業的先進地域の住人にとって脂肪細胞は無用の長物になってしまったのでしょうか。
 昔僕が小学校のころ、よく扁桃腺が腫れて熱が出た時にかかりつけの内科の先生が「扁桃腺を手術したほうがいいかな」といわれて、家族も同意し、もう少しで切られるところだったときにどうしてもいやで泣き止まず、ついに手術を断念させたことが記憶に呼び起こされますが、その後扁桃腺は免疫担当細胞として溶血性連鎖球菌の感染防止などに活躍することが明らかになりやっぱりあの時泣き止まなかったのは正解だったのです。何が言いたかったかといえば、不必要と思われた組織や成分でも科学の進歩で役に立っていることが解ることも多いのです。つまり、分析法の進歩で、それまでわからなかった狂牛病の原因が異常プリオンであることがわかった途端に世界中で牛を検査して、狂牛病の牛は食べなくなったように、事実が解明されると取り組みが180度変わることも多いのです。
盲腸(正しくは虫垂)だってこの頃はあまり切らなくなりましたよね。虫垂が産生している成分がアルツハイマー防止に大きな役割を果たしていないとも限らないのです。
脂肪細胞についていえば、単なるデブの素ではなく、食欲を制御するレプチンや心臓血管系を健康に維持する作用をするアディポネクチンなどを分泌するホルモン産生組織であることが明らかになりました。つまり無駄なものではなかったのです。脂肪細胞は幼年期に一定になって以後は数は増えません。取ってしまったものは、元に戻らないのです。従って、レプチンやアディポネクチンの分泌不全により機能低下に陥る可能性もあるのです。
なかなかリスクなく楽に痩せることができませんが、食べすぎによる危険性がDNAに予測外のことであったわけで、DNAに抵抗して痩せるわけですのでそう簡単ではないのは、当然のことなのです。
次回は「自律神経システムで痩せる」について書きたいと思います。
モーフの涙
 今回は、性格と体型について孟子の母にして漢の劉向が編纂した「列女伝」に登場して、孟子本人と知名度においてひけをとらない孟母を例にとって考えてみたいと思います。孟母といえば、「孟母三遷の教え」つまり自分の子供の教育のため、住居を「墓場のそばから「市場のそば」そして「学校のそば」と三度変えたことや、少し認知度は下がりますが「孟母断機の教え」つまり勉強がいやになって戻ってきた息子に、内職で織っていた布をやおら刃物で切り裂き、勉強をサボることの恐ろしさを示したこと、更に殆んど認知度の無い逸話に「孟子の妻がムームーか何かを着て(つまりくつろいだ格好をして)居間にいたところ、部屋に入ってきた孟子がそれを見て不機嫌になったので、妻が姑の孟母に「夫婦の間はもっとリラックスしたものであるべきではないか」と訴えたところ孟母は親しき仲にも礼儀ありと諭したというのもあります。
 これらの逸話から、交感神経優位のよく言えば真面目でアグレッシブな、悪く言えば、カッとしやすく融通のきかないパーソナリティが髣髴とされます。ドラえもんに出てくるスネ夫のお母さんのイメージとダブりがちですが、孟母は孟子が3歳の時に夫を亡くしています。彼女はその後、女手ひとつで孟子を育て上げ学者にまでしているので、経済的なプレッシャーや予期不安は並大抵のものではなかったと思われます。孟子の故郷の山東省数鄒城市に孟母の像があるそうですが実物はきっとホッソリとしていたのではないかと思われます。彼女のような交感神経系優位、甲状腺ホルモン分泌過多の傾向、これらはやせぎすになる要因です。従って、覚せい剤や家畜甲状腺粉末などの違法なものを含めて交感神経系の亢進物質がダイエットに有効なことは理屈があっているのです。具体的には身近なところではカフェイン、テオブロミン、テオフィリンなどがお茶、コーヒー、ココアなどに含まれていて交感神経刺激作用を発揮します。甲状腺を刺激する物質は、動物の甲状腺粉末(医薬品)以外にはヨード(海草などに含まれる)があります。いずれの器官も機能亢進自体がすぐに病気に結びつきやすく、素人向きではないのです。しかし食前のコーヒーやココアや海草サラダの摂取が無難にダイエット効果を期待できるものではあります。いずれも刺激効果なので、長期連続摂取は効果を減弱させます。
 更に言えば、更年期以降の女性は、交感神経ホルモン受容体(β受容体)の感度が低下したり、甲状腺機能低下により甲状腺ホルモンの分泌が少なくなったりして、いわゆる更年期肥満を生じやすくなりますが、この場合は受容体機能低下なので交感神経刺激物質はあまり有効ではなく、上記の素材の中で理論的に有効なのはヨードの豊富な海草サラダです。また、リラックスを心掛けて副交感神経優位にして交感神経刺激に対する感受性を増す努力をすることが有効だと思われます。
 最後に孟親子について付け加えれば、孟子は長じて高名な儒学者となりますが、当時は彼の説が諸侯に受け入れられることも少なく不遇であったと伝えられています。思うに上記の母親に遺憾なく素直に感化された道徳の権化の様な孟子には、堅苦しくてだれもついてゆけなかったのではないでしょうか。ひょっとすると、孟子が三歳のときに死別したとされる父親は、つまり孟父は烈女、孟母についてゆけず人知れずひっそりと家出したのではないでしょうか。その後、この人が良くて気の弱い孟父は近くの町でひっそりと生活しながら、時々孟母に仕送りなどをして、孟子の成長をかげながら楽しみにしていました。孟子がひとかどの学者になったことを聞いて秘かに涙する孟父でしたが、多分母親に似て融通が利かない、世渡りが下手な息子の将来に対する不安と懸念の涙も混じっているに違いありませんでした。メデタシメデタシ。
次回は「外科的ダイエットについて」です。
植木等とダイエット
 先日、亡くなった植木等さんは、「無責任シリーズ」などで一世を風靡されましたが、ダイエットとどういう関係があるかというとヒット曲
「スーダラ節」の一節「解っちゃいるけど止められない」にあります。つまり、ダイエットは摂取カロリーを抑えて消費カロリーを増やせば後は目標値に達するまでじっと待てばよいのです。
ただこれだけのことで、お金も余分にはかかりません。
ダイエット情報が溢れている今では、皆が解っているのです。
でもおなかが空くと、ましてや自分の身の回りにルイ14世も真っ青になるような美味が溢れていると、抑制が効くほうが珍しいわけです。
 もしあなたが、強い克己心に恵まれ空腹などものともせずにダイエットの目標を貫徹し、その後も節制を続けてゆけるようであれば、今このブログなど読んでいません。どんなジャンルにいてもスキルを磨き、プロフェッショナルとしてトップレベルを維持しています。
 もっと人間的な、心理的に一般大衆のあなたは空腹に抵抗できません。それは、大脳新皮質にある理性の座が、本能や神経ホルモン系を支配している下位の脳に負けているからです。だから理性の座で「解っていても止められない」のです。実は、理性の座が本能に負けるのが正しいのです。もし、理性が勝利することが一般的になれば人類は色々な方面で不具合を生じ、生物的活性を失い種の滅亡につながるのです。
つまり、生物学的に正しい「食欲に抵抗できない」という現象は、至極当然なのであります。「それでもやっぱり痩せたい」このハザマで飯を食っている人が私を含めて一万人位いるのではないでしょうか。手を変え品を変えこのハザマにアプローチしているわけです。
もうひとつのグループがあります。つまり、食べても太らない人たちです。次回は「モーフの涙」というテーマで食べても太らない人たちについて考察します。