上の子が中学3年生の頃ですから、ずいぶん昔のことになります。
パパは、高度成長を支える企業戦士でした。
子供達の夏休み中は、一緒に休むどころか、8月20日過ぎまで帰宅が夜11時、12時になる生活が続いていました。
家族一緒に旅行が出来るような時間が取れるのは、もう、あと2日で学校が始まる24日。
新学期は、26日からです。
幸いいい天気になりそうなので、月山に登山しよう、と誘いました。
娘は、新学期の初日にはテストが控えています。
娘「うーん、このテストの成績が悪かったら、私の人生に大きな影響があるかもしれないじゃないの・・・」
私「テストより、みんなで一緒に山登りするほうが、人生に大きな影響あるかもよ・・」
半ば強引に、連れ出して、スキー場からリフトに乗りました。
山の上は、抜けるような青空に、秋のさわやかな風が吹き、秋の花々が咲いていました。
親子4人で木道の上を走ったり戻ったり、未だに溶けていない雪原でお団子を作ったり・・・。
鍛冶小屋につきました。
夕食の後、山頂に登りました。日本海に、夕日が落ちていきます。刻々と変わっていくそれを飽かず眺めました。
わー きれいだねー・・・・・
やがて、とっぷりと日が落ちて、イカ釣り船かなあ、いさり火が光っています。町の明かりも見えています。
ザックに入れてきた星座板を持って、空を見上げました。満天の星空が広がっていました。
星に詳しい下の娘は、あれが夏の大三角、これが天の川・・と、それまで見たこともなかった沢山の星星に、おおはしゃぎです。
最盛期を過ぎた平日の山小屋は、宿泊が私たちだけ。
なんと、神泉池の水を使って、お風呂を沸かしていただいたのです。まさか、月山の山頂で、お風呂に入れていただけるなんて、思ってもいませんでした。
次の日は、蔵王の方角から登ってくる朝日を眺め、下山してから寄った湯殿山参篭所 でいただいたお料理と、私たちにとっても子供達にとってもいい思い出になりました。
もしかしたら、親の独りよがりだったかもしれないこの登山旅行が、今でも、印象深かった家族共通の思い出として今でもたまーに話題になっています。
でも、由緒のある鍛冶小屋は、今は無く、更地になっちゃっているのが、なんか寂しい・・・。
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