さあ、きょうは昨日以上に長丁場。
標準コースタイムで9時間の予定。なので、6時15分朝食、午前7時には宿を出発です。
お弁当を作ってもらい、コンクリート舗装の現代の道を歩き出しました。
秋田県から来た5人も一緒に出発しました。

 

近露7:00・・・・8:00比曾原王子・・・・継桜王子 秀衛桜8:15・・・・とがの木茶屋・・・・中ノ川王子・・・小広王子10:00・・・・・

 

 

道は、ずっと登りなの。けっこう急な坂道です。
風か強くて、寒い。ここは和歌山県のはずなのにー。
とうとう、雪が降ってきた・・・。

秀衛桜では、そのうんちくが書いてあるたて看板から、東北平泉からはるばるここまでやって来た、藤原秀衛に思いをはせて。でも、桜はまだつぼみ。この寒さじゃね。

 

ほどなく旅行雑誌やポスターなどで見覚えのある、かやぶきのとがの木茶屋。ちょっと腰を下ろしてディスカバージャパンの気分。

・・・・わらじ峠・・・・10:00仲人茶屋あと・・・・10:45岩神王子・・・・・12:05湯川王子・・・・

 

やがて舗装道路から開放されて、山道に入ります。
相変わらず、杉の美林が続いています。きもちのいい土の感触も、ガーッと下り道からまた岩神王子まで標高差にして200mあまりの登りの急坂です。きついわー。

岩神から、また下り。こんどは300mのくだり。
秋田からの5人と、抜いたり、休憩の合間に抜かれたりしながら道を進みます。
おぎん地蔵や蛇型地蔵を通り過ぎて、やった、湯川王子。

宿で作ってもらったおにぎりは、休憩のときに1個づつチョコチョコ食べることに。だって、寒いんだもの。

 

・・・三越峠休憩所12:35・・・・船玉神社13:30・・・・・発心門王子13:55・・・・・

 

 

湯川王子からまた急坂を登って、三越峠へ。

恐怖のくだりがまた始まる。
登りはきつくても何とかなるけれど、膝の具合が思わしくなくて、また標高差300mの長いくだりはこたえるわ。
でも、きついくだりは、地図によるともうあんまりないようなので、もすこし頑張りましょう。

 

去年の今頃はネパールでエベレスト街道を歩いていたっけ。

空気が薄くない分こっちが楽と自分を慰めながらくだる。

 

猪鼻王子からまた登り。ほどなく発心門王子についた。
ここは、ちゃんと整備された休憩場所で、立派な神社になっている。

ゆっくり水を飲んで、おにぎりも食べて、残りの行程も元気に歩けるように休憩です。
秋田からのご一行さんたちも休憩のようです。

 

もうあんまり急な上り下りもありません。ゆっくりと杉の林の林道や尾根道をたどり、山里の村を過ぎていきます。

 

途中で、おもしろい案山子しかけがありました。流れる水を使ったししおどしのしかけで、2体の人形が、ぱっと旗を広げるのです。
歓迎 熊野古道という文字が出てくるの。地元の人たちの温かい気持ちがとってもいいですね。
ほのぼのしちゃいます。

 

 

・・・・水のみ王子・・・・・伏拝王子・・・・16:50熊野本宮大社

 

 

人里の、ここで生活している人の暮らしがしのばれる風景の中を歩いていきます。
やがて、熊野川を見下ろすことのできる尾根道になりました。

傾斜した畑、菜の花が咲いています。

きれいに手入れされた茶畑も続いています。
その茶畑の一角には、休憩できるベンチも置いてあったりするの。
畑の一角には、無人の販売所もあったりして。旅を続けるんじゃなかったら、買って行きたいと思うくらいお値打ち価格がついています。野菜、干ししいたけ、柑橘。

 

 

本宮に着いたのは、もう5時少し前でした。

朝7時に歩き始めて、ほんとによく歩いたわ。

2日続けて岩手山に駆け上った以上の標高差と時間だった気がします。

 

こうして、昔から多くの旅人が行き交った山道を無事歩きとおすことができたことを本宮の神様に心から感謝しました。

歩きとおせてうれしい!
こういう旅行をパパと一緒にできるなんて、ほんとにうれしい!

夫婦2人ともがこの年齢まで元気で暮らしているって言うのがじつは奇跡に近いんだ、と言う悲しい経験を、去年は、ずいぶん味わいました。
奇跡的なことに、私たちは2人とも元気でこうして旅行してる・・・。
私たちは神様に生かされているんだ、そんな思いで歩きとおすことができたことを神様に感謝したのです。 

 

 

16:20バスに乗って・・・・湯の峰温泉 あずまや泊