なじみのヒット曲のほかに『ゴンドラの唄』などの日本のうた
  メロデーを聴かせ、 『お祭りマンボ』などをロック風にアレンジ
  して、客を乗せ、そして『学園広場』で締める。
  合間のおしゃべりも楽しく、観客の満足度は百二十パーセント
  を超えているのだが何かが足りない。
   そう、『高校三年生』がまだなのだ。
  割れんばかりのアンコールの拍手に幕が上り、
  そしてあのイントロ。
  ここで観客はブレイク。
  次の新曲『君よふり向くな』では総立ち。
  十代、二十代の若者のいない総立ちのコンサートは初めて
  である。
  28曲を休憩なしで歌いきったコンディションの良さに感服した。

  そして、直後のインタビューに快く応じてくれ、
  「デビューから35年。 53歳の今が、心・技・体すべてに充実
   している」と言い切った彼の表情は自信と爽快(そうかい)感に
  満ちあふれていた。
  スランプ時には 辛酸を舐めつくした彼の言葉だからよけいに
  重みがある。