千秋楽のお芝居 2
「くずい~。くずい しかしまあ、ひまやな~」
「おおさかから出てきて最初は駕籠屋。
ほんでもってこんどはくずやて、どうなっとんや?」
「これより落ちることは、ないて。」
「舟木さんがゆうてはった、こんどは白塗りさしたるて・・・」
「あの人は嘘いわはれへんから」
「盆踊りはこうやろが」「じょうずやな」
「林流・分家直伝やもん」
小料理屋で、「完売したの?かんばい~!」とだじゃれ。
「そういえば、へなさんとおっしゃいましたね。」「日菜です。」
「何か事情があるようだが、よかったらこのあっしに
はなしてみちゃどうですかい?」
「兄はある西国の・・・・」「へ~、西国のどこ?」
「大阪の・・・・・」後がつづかず
「なにをごちゃごちゃゆうてるんや。いてもたろか」
「わいのほうはええから、妹はん連れて帰ったほうがええんとちゃう
またあの連中がくるかもわからへんんから
きいつけなあかんで」
「ほな、そうさせてもらいますわ」
ひとり残った泰平さんは御膳にのった魚をかじるふりをするが
かたくて食べれない。煮物がなかなかつかみにくそうで、持ち上げて
ながめて、もとに戻す。
おかみさんに何度もお酌をさせてお芝居が前に進むのを邪魔する。
夫婦が奥にひっこむと、寝入っているお吉の側に行き
「へなちゃん~んと」と言って、寝込んでしまう。 暗転