こんにちは、春になり猫の出産が増えています。
当院でもここ最近、連日哺乳期の子猫が体調を悪くして来院されているので
改めて子猫のお世話の注意点ややり方をまとめてみたいと思います。
1日に3件も子猫の嘔吐下痢の来院とかこちらも滅入ってくるので^^;
少しでも体調が悪くなる子猫さんが減るよう参考になれば幸いです。
「子猫を保護したら」
まず、大雑把な週齢と健康状態を把握しましょう。
週齢のチェック
・へその緒がついているか。
ついている場合、生後直後~3日くらいだと思われます。非常にか弱く不安定な状態で、お世話にも細心の注意が必要です。
・目が開いているかどうか。
猫は生まれた直後は、目は開いていません。生後10日すぎくらいで目が開いてくるため、
まだ目が開いていなかった場合、生後2週間は経っていないといえるでしょう。
・歯が生えているかどうか。
生後1か月くらいで歯が生えてきます。姿や動きもだいぶ猫らしくなってきます。
健康状態のチェック
週齢によってみるポイントが多少変わりますが、チェックポイントは以下の通りです。
・鳴いたり動き回ったりするか。
・体が温かいか。
・出血しているところはないか。
・下痢していないか。
・嘔吐しないか。
・目ヤニがでていないか。
・鼻水がでていないか。
・くしゃみをしないか。
・耳が汚れていないか。
・脱毛はないか。
・赤黒いフケがないか。
上記の点から大雑把な週齢と健康状態を確認しながらお家へ連れて帰りましょう。
健康チェックの点で何か引っかかるところがあっても
すぐに病院へ行くべきかはケースバイケースです。
何故ならこの時期の子猫は非常に感染症に弱いので可能な限りどこへも連れ出さない方がよいのです。
病院へ行くメリットよりも連れまわすことによる感染症のリスクが上回ることもあります。
まず、病院へ連れていく前に電話で相談した方がよいと思います。
お家に連れて帰ってから。
歯が生えていない場合は人工哺乳が必要です。
猫用のミルクを用意しましょう。(必ず猫用を!犬用では代用できません。)
作り方や濃度も必ず書いてある通りにつくりましょう。
あげるときは熱すぎてもぬるすぎてもいけません。自分の手に一滴落として少し温かいくらいが適温です。
哺乳期の猫の育て方。
ひたすら保温。哺乳。排泄の補助。
この繰り返しです。
勿論、注意点はたくさんあります。
・保温
哺乳期の子猫はまだ自分でうまく体温コントロールできません。体に脂肪のたくわえも殆どないため簡単に低体温になっていまいます。感染症以外では最も多い死因が低体温です。たいていのケースでは子猫は兄弟複数で保護すると思いますので必ず一緒にさせておきましょう。複数のお家で引き取ってお世話する場合でも一匹だけで世話するのは非常にリスクが高いです。必ず2匹以上を一緒に連れて帰るようにしてください。ペットヒーターもあるなら使いましょう。人が少し暑いと思うくらいでちょうどいいと思ってください。
・哺乳
最大の難関だと思います。私が初めて子猫を世話したとき、先輩に言われたことは、一番大切なことは諦めないこと、だということです。どんなに一生懸命あげようとしても飲んでくれない事は多々あります。それは上げる人の技術不足などではありません。お母さんのおっぱいから人口の哺乳瓶にかわっているので子猫もわからないのです。誰がやっても飲まない子は飲みません。でも諦めてはいけないのです。そこで飲ませるのを諦めるのは、その子を生かすのを諦めるのと一緒です。根性論ですが飲むまで頑張るしかないんです。そして必ず体重をはかりましょう。哺乳と排泄はたいていセット行うと思いますが、その都度、ビフォーアフターで体重をはかってください。最初に体重をはかってから排泄させてミルクを飲ませてもう一度体重をはかる。これで最初より増えていなかったら飲ませる量が足りていません。頑張ってもっと飲ませてください。また、前日の同じ時より増えていなかったらトータルの飲ませる量が足りていません。この時期は毎日体重が増えるのが普通です。
・排泄介助
陰部をティッシュなどでトントントンと軽く刺激していくとおしっこをしてくれます。生後ひと月くらいまでは自力排泄ができないので人間がやってあげる必要があります。ここは難易度低いと思いますが、注意点としてはゴシゴシこすらないこと。皮膚がまだまだ弱いので簡単にすれて皮膚炎をおこしてしまいます。また、排尿は介助のたびに大量ででないとまずいですが、人工哺乳の場合、便秘にはなりがちです。2~3日くらいの便秘であればそんなに気にしなくても大丈夫です。ここでうまく出せないケースは少ないと思いますが忘れずにしっかりやりましょう。おしっこを出すにいると尿毒症になって痙攣してしまいます。
また、この時期の子猫は極めて感染症に弱いです。触る前にはかならず手を洗いましょう。ミルクもその都度新しく作ってください。哺乳瓶もその都度熱湯消毒をしましょう。ほかの動物にも接触させないようにしましょう。感染症に関しては気にしすぎることはないというくらい気にしていいと思います。何故ならこの時期に感染性の嘔吐下痢などを起こすと回復がかなり困難だからです。
哺乳の回数は目が開く前なら大体3時間ごと。夜中も起きてやりましょう。
2週齢以上で4~5時間、3週齢で5~6時間ごとが目安です。
ただしあくまで目安です。体重をチェックしながら哺乳が足りているかと確認しましょう。基本的に胃袋が空っぽの時間があってはいけません。
歯が生えてきたら離乳までもうすぐです。あとひと踏ん張り頑張りましょう。
離乳できればお世話はぐっと楽になります。
思いのほかながくなってきたので離乳期編、病気編はまた後日に続きます^^;