6月11日(日) NHKホール

 

ジャナンドレア・ノセダ(指揮)

ベフゾド・アブドゥライモフ(ピアノ)

NHK交響楽団

 

プロコフィエフ/組曲『3つのオレンジへの恋』

 ⅰ. おどけもの

 ⅱ. 地獄の場面

 ⅲ. 行進曲

 ⅳ. スケルツォ

 ⅴ. 王子と王女

 ⅵ. 逃亡

プロコフィエフ/ピアノ協奏曲第2番 ト短調 

カゼッラ/歌劇『蛇女』から 組曲第2番・第1番

(組曲第2番)

 ⅰ. シンフォニア

 ⅱ. 間奏曲

 ⅲ. 戦いとフィナーレ

(組曲第1番)

 ⅳ. アルティドール王の夢の音楽 ~ 前奏曲 ~ 戦士の行進

 

 

日フィルを金曜から土曜、玉突きでN響を土曜から日曜に振替

 

協奏曲は昨日と同じプロコフィエフのピアノ協奏曲第2番

 

この曲を2日連続、違う演奏者で、なんてことはこの先二度となさそう

 

 

「3つのオレンジへの恋」は大好きな曲

 

中では、行進曲が飛びぬけて有名であとはスケルツォが演奏されるくらい

 

組曲全曲となると実演ではめったに聴けない

 

(2021年2月にパーヴォの指揮でやる予定だった)

 

そういう意味で今日の演奏は満足

 

全曲を聴いたことがある人は少ないだろうし

 

プロコフィエフらしく唐突に終わるので、客席は拍手のタイミングが掴めず

 

ピアノ協奏曲第2番は当初はアレクサンドル・トラーゼが弾く予定だった

 

アブドゥライモフは1990年、ウズベキスタン生まれ

 

プロコフィエフは得意のレパートリーとのこと

 

NHKホールが広すぎるからか、音量は十分だが一本調子に聴こえ、正直今一つ

 

後半のカゼッラはレスピーギと同世代のイタリアの作曲家

 

ノセダはカゼッラの伝道師として、主要な管弦楽作品を録音している

 

「蛇女」からの交響的断章(組曲)は今回が日本の演奏会では初演となる

 

プログラムに印刷された順番から逆にして、組曲第2番を先に演奏

 

冒頭曲の演奏効果を狙ってのことと推測(下に貼った“シンフォニア”)

 

第1番の3曲はつながっていて全部で9分程度

 

なので、実際に聴くと4曲の構成になる

 

第3曲のフィナーレで組曲第1番の“”戦士の行進曲”が再現される

 

今日の演奏順だとそれがあべこべで、すごく変

 

しかし、「アルティドール王の夢の音楽」の長大なオーボエソロは聴き物

 

𠮷村結実のオーボエの音色が豊かで美しく、うっとり夢心地

 

シンフォニア、戦いとフィナーレ、戦士の行進はド派手なオーケストレーション

 

きらびやかかなのはいいけど、ごちゃごちゃし過ぎて何をやっているか分からず

 

この辺りがレスピーギのような受容がない理由かな、と思ったりもした

 

16型、打楽器がティンパニ除いて7人

 

コンサートマスターはゲストで川崎洋介

 

センチュリー響やサイトウキネンでのコンサートマスター歴あり

 

現在はカナダのオーケストラでコンサートマスターをやっている人とのこと

 

ノセダはなんだか見た目やせた(やつれた?)みたい

 

それでも、指揮台での熱血ぶりは相変わらず

 

N響あるあるのハウリングは今日も(1曲目のみ)

 

 

 

カゼッラ/歌劇「蛇女」第2組曲 より ⅰ.シンフォニア

ジャナンドレア・ノセダ(指揮)

BBCフィルハーモニック, 2021年録音