5月14日(日) 東京芸術劇場 コンサートホール

 

沖澤のどか(指揮)

三浦文彰(ヴァイオリン)

読売日本交響楽団

 

エルガー/ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 

ワーグナー/楽劇『トリスタンとイゾルデ』前奏曲

R.シュトラウス/交響詩『死と変容』

 

 

エルガーのヴァイオリン協奏曲、いい曲なんだけど長い(約50分)

 

長すぎるので、演奏会ではなかなか取り上げられない

 

しかし、三浦文彰は17年の都響でも演奏していて、レパートリーのひとつ

 

演奏はその17年に聴いた時と同じ、顔色変えずに淡々と弾く美演

 

昨年9月のシティフィルで聴いた竹澤恭子の強靭な演奏とは全然違う

 

エルガーは紳士の人ではなく、情熱の人らしいので竹澤の方が本来に近いか?

 

 

「死と変容」は沖澤が勝った、ブザンソンと東京国際でのファイナルの選曲

 

言ってみれば、“勝負曲“

 

21年のシティフィル定期でやるはずだったが来日できず実現しなかった

 

2年越しで、今度は読響のプログラムで実現

 

さすがにすごい演奏、すごいドライブ感

 

指揮者の動きと音のうねりが一体化している

 

クライマックスへ向けての構成力もみごと

 

最後はちょっと感動してしまった

 

しかし、プログラムとしては後半1曲の23分程度では弱い

 

今回はワーグナーとつなげて演奏することで、約35分にした

 

前半の長さから考えて、なんとかバランスをとったという形

 

「トリスタンとイゾルデ」前奏曲はそれだけとればエンディングがない

 

上手いアイデアとは言えるが、やっぱりワーグナーとシュトラウスでは違う

 

音の厚みでいえばワーグナーの方が圧倒的に充実している

 

 

コンサートマスターは林悠介、前半12型、後半16型

 

オーケストラはだめだめ、響きの豊かさも美しさも欠如している

 

N響だったら、全然違うだろうな、と思った(当たり前か?)

 

常時ベルリンのオーケストラと接していて、日本に客演するとどう感じるんだろう

 

次回の沖澤のどかはシティフィルの来年1月定期

 

ラヴェルの「ダフニスとクロエ」第1第2組曲、すっごく楽しみ

 

 

 

R.シュトラウス/交響詩『死と変容』

ヤッシャ・ホーレンシュタイン(指揮)

ロンドン交響楽団, 1970年録音