4月30日(日) 新国立劇場 オペラパレス

 

新国立劇場バレエ団/シェイクスピア・ダブルビル

 

『マクベス』 委嘱新作・世界初演

 振付:ウィル・タケット

 音楽:ジェラルディン・ミュシャ

 編曲:マーティン・イェーツ

 美術・衣裳:コリン・リッチモンド

 照明:佐藤 啓

 〈キャスト〉

 マクベス:奥村康祐

 マクベス夫人:小野絢子

 バンクォー:井澤 駿

 マクダフ:中島駿野

 マルカム:上中佑樹

 3人の魔女:原田舞子、廣田奈々、根岸祐衣

 

『夏の夜の夢』 新制作

 振付:フレデリック・アシュトン

 音楽:フェリックス・メンデルスゾーン

 編曲:ジョン・ランチベリー

 美術・衣裳:デヴィッド・ウォーカー

 照明:ジョン・B・リード

 〈キャスト〉

 ティターニア:池田理沙子

 オーベロン:速水渉悟

 パック:石山 蓮

 ハーミア:中島春菜

 ライサンダー:小川尚宏

 ヘレナ:益田裕子

 ディミートリアス:小柴富久修

 ボトム:福田圭吾

 

指揮:マーティン・イェーツ

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

合唱:東京少年少女合唱隊(合唱指揮/長谷川久恵)

 

 

新作の「マクベス」

 

どうやってバレエにするのかと思ったが、なかなか上出来で面白かった

 

しかし、60分は短い

 

振付、音楽はよくまとまっているが、楽曲の素材が足りなかったのか

 

エピソードとエピソードがぱたぱたつながっていて

 

ストーリーはこれで間違いないんだろうけど、物語の深みには乏しい

 

速回しの無声映画か、紙芝居を見た、というような印象

 

そのせいか、ダンサーは全員が全員、役に入り切れていなかった

 

コンパクトな装置はこれで十分

 

 

後半、アシュトン版の「夏の夜の夢」

 

アシュトンらしい難しい振付を、主役の2人がよくこなしていた

 

しかし、こちらもやっぱり少し短い

 

物語としては要点を突いているが、見せ場は最後のパ・ド・ドゥくらい

 

初演がトリプル・ビルだったそうで、時間の制約があったのか

 

そもそも、メンデルスゾーンの原曲(劇音楽)はバレエにするには短い

 

バランシン版では “弦楽のための交響曲第9番”を使って、2幕物にしている

 

昨年見た、東京シティバレエでは“美しいメルジーネの物語”を使っていた

 

 

オーケストラは前半はまだしも、メンデルスゾーンは今一つ

 

特に管楽器に、これはというところがなかった