11月24日(日) 杉並公会堂
【杉並公会堂シリーズ 2019-20 第4回】
大井剛史(指揮)
朴 葵姫(ギター)*
日本フィルハーモニー交響楽団
リムスキー=コルサコフ/スペイン奇想曲 op.34
ロドリーゴ/アランフェス協奏曲*
リムスキー=コルサコフ/交響組曲 『シェエラザード』 op.35
久しぶりの(様な気がする)、国内オーケストラ
いかん、いかん、と思いつつ、うるうるしてしまった
大井剛史の指揮は9月の群響(スターバト・マーテル)以来
先日の神奈川フィルで聴いた、カーチュン・ウォンとは逆のタイプ
何もやっていない様に見えて(実際はそんなことはないが)、なぜかじわっと来る
一曲目、スペイン奇想曲は日フィルらしく、元気一杯
金管が良く鳴る
アランフェスは結構好きな曲で、家では村治佳織のCDをたまに聴く
ギターはそもそも大きな音の出ない楽器
協奏曲と言っても、本来はサロンで聴く様な室内楽に適している
アランフェスをホールで演奏する場合、悩ましいのはバランス
今回はオーケストラの編成が8-6-5-4-3、ギターはPAあり
朴の演奏は優しいタッチで、PAを入れる意図は明確、バランスは上手く取れていた
強くつま弾く様な弾き方はあまりせず、音を柔らかく響かせる
これまでに何人かの実演を聴いた中では、意外と独特な印象
アンコールはタレガ、『ラグリマ』と『アルハンブラの宮殿』の2曲をメドレーで
ちょっと得した気分
後半、メインのシェエラザード
遅めのテンポで丁寧に歌い込んだ、第3楽章の演奏が素晴らしく、思わずうるうる
第4楽章はやや速めのテンポ
畳みかけたり、緩急をつけたりしないのが、却って説得力があった
ソロ・ヴァイオリンは田野倉雅秋
綺麗に弾くことより、どちらかと言うと激情的でとても良い
アンコールの選曲のセンスはさすが
R.コルサコフ、『雪娘』 ~ 軽業師の踊り
シェエラザードでしめやかなままにせず、元気良く楽しく締めくくった
コンサートマスターは田野倉雅秋、サイドに千葉清加
ソロ・チェロは辻本玲
1st.フルートに泉真由(客演)、2nd.に難波薫
自席は2階のステージ左サイド、ついついそこに目が行ってしまった・・
朴 葵姫 (1985年、韓国生まれ)