「よく理解していただきたいのは、地上生活は霊界の生活と違って両極性(相対性)からなっていることです。霊界では同じ発達段階の者が同じ界層で生活しておりますが、地上ではさまざまな発達段階の者が混ざり合って生活しております。ということは、対照的なものを見たり体験したりする機会が得られるということです。かくして光があれば闇があり、温かさがあれば冷たさがあることになります。そこに地上生活の存在理由があるのです。そうした両極の体験を通じて魂が真の自我に目覚めていくのです。」(「シルバーバーチの霊訓10」10章)

 あくまで個人の感想として、霊界は地上に比べて随分とぬるま湯の世界なのではないでしょうか。自分と似たりよったりの人ばかりであれば、あまりショッキングなことはおこらないのではないかと思うからです。逆に言うと、地上界は精神的にはダイナミックな世界で、いろいろ思いがけない体験をすることで基本的で大切な教訓を身につける場であると捉えることができます。地上では真理とは真逆のことを信じる人もいるくらいですから、それだけ痛い思いをして基本的な真理を身につけ、その段階を卒業すると今度は霊界においてさらにきめ細かく真理を学んでいくのでしょう。