これだけ世界が広く、多様性に満ちているのですから、80億人のための80億とおりの生きる目的があってもよさそうですが、真理はどう教えているかというと、それらすべてを一括りにして、たった一つの目的に集約できる、つまり万人にとって生きる目的はただ一つであると説いているのです。

 まず地上世界はなんのために存在するのでしょうか。「(子どもたちが学校に通うのは)学校を出たあとの生活で直面するさまざまな状況に備えて、勉強させるためです。物質界へ来るのも同じ理由からです。地上を去ったあとに訪れる生活に備えさせるために、地上生活がさまざまな体験と挑戦の好機を提供してくれます。次の段階に備えるための学習の一課程です。」

 地上においては何もかもが学びです。では地上という学校で学ぶもの、備えるものとは何でしょう。

「自然の摂理と調和して生きていれば、健康・幸福・霊的明るさ・精神的徳性という形でその恩沢を受けます。それは、内在する神性を発揮していることにほかならないからです。」摂理と調和するにはどうすればいいかを学ぶのです。言い換えればこうなります。「大霊とのより大きな調和、より強い一体関係」つまり大霊とのより密接な関係を築くためです。すべての人は大霊との完全なる一体化をめざして、今日も一生懸命生きていると言えるのです。

(「シルバーバーチの霊訓10」5章)