「地上生活のそもそもの目的は人間が身体的・精神的・霊的の全側面を活用して生活することであり、その3つの側面が機能するに至るまでは本当の意味で生きているとは言えません。身体と精神のみで生きている間は影と幻を追い求め、実在に気づかずにおります。霊的自我が目覚めてはじめて、驚異的な霊的可能性と冒険への扉が開かれます。地上という物質の世界へ生まれてきたのは、その霊的自我を開発するためです。」(「シルバーバーチの霊訓9」11章)

 身体と精神のみで生きている間は五感で感じ取られるもの、目に見えるわかりやすい物質のみで世界ができていると思い、よもやその奥に霊の広大な世界があるとは信じられません。その状況は実在を認めず実在から切り離され、目に見えなくなったら、物質が崩壊してしまったら、あとはどうなるのか全く考えることができないという不安を抱えながら生きながらえている状況です。

 そうではなく永遠の大霊とつながった実在としての自我、霊的自我の存在を認め意識し、生活の中でそれを養っていくのが本来の人間的生活です。

 まずは本当の自分は霊的な永遠の存在であるということを自分に許して認め、それを養っていくにはどのように生きるべきか、選択していきます。

 ときには自分を超えた大いなるもの、芸術や大自然にふれ、心身を日常から離れさせるのも有効です。