私たちはしばしば人を見た目や表面的な性格で判断するのですが、その見た目などの違いがどれほど大きくバラエティに富んでいるにしても、霊の成長度合いにおける違いに比べればドングリの背比べです。霊の成長におけるそれは本当にピンからキリであって、それが地上ではみんな似たりよったりな人間の皮を被っているのです。人を見た目で判断すると大きな間違いを起こしがちです。

 とはいえ、そんなサプライズがあるから地上生活で人は成長しやすいとも言えます。

 霊の世界では成長段階の近いものどうしで集って界層を作っており、違うレベルの霊と通常は接することがなく刺激が少ないのです。

「それぞれの界に住む霊の成長には大きな差があるのです。こちらでは魂の成長に応じた界、つまりその人の知性と道徳性と霊性の程度にちょうどよく調和する界に住むようになります。界の違いはそこに住む人の魂の程度の違いだけで、霊性が高ければ高いほど、善性が強ければ強いほど、親切心が多ければ多いほど、慈愛が深ければ深いほど、利己心が少なければ少ないほど、それだけ高いレベルの界に住むことになります。

 地上はその点が違います。物質界という同じレベルで生活しているからと言って、みんな精神的に、あるいは霊的に、同じレベルの人たちばかりとはかぎりません。身体は同じレベルのもので出来ていますが、その身体つまり物質でできた肉体が無くなれば、魂のレベルに似合ったレベルの界へ行くことになります。」

(「シルバー・バーチの霊訓7」8章)

 地上生活は霊的人生における冒険の時代です。違うレベルの霊たちから様々な刺激を受けて大きく成長できる恵みの時代と言えます。