休日出勤で誰もいない街を眺めたからでしょうか。世界はなんて広々として大きく、明るくて、私たちの生命も果てしなくどこまでも活動できるのだ、どこに不安や焦りを覚える必要があろうかと思えてきます。私がお天気屋だからではありません。それくらい世界はエネルギーに満ちているということなのです。
「宇宙は無限・無窮の神的エネルギーによって存在しております。しかし地上の人間の圧倒的多数はそのエネルギーのごくごく僅かしか感識しておりません。受け入れる条件が整わないからです。ですから、あなた方人間はその神の恩寵を存分に受け入れるべく、精神と魂を広く大きく開く方法を学ばねばなりません。それには信念と信頼心と信仰心と穏やかさと落ち着きを身に付けなければなりません。(中略)悲哀の念が消えるに従って、魂を取り巻いていた暗雲が晴れ、確信の陽光がふんだんに差し込むことでしょう。」
目を地面に向けることなく、心を塞ごうとする不安や不満、辛さや悲しさが、やがて風に流されていく雲に過ぎないと知ることです。
「宇宙に存在を与えたのは神の愛です。宇宙が存在し続けるのも神の愛があればこそです。全宇宙を経綸し全存在を支配しているのも神の愛です。その愛の波長に触れた者が自分の愛する者だけでなく血縁によって結ばれていない赤の他人へも手を差し伸べんとする同胞愛に燃えます。」
雲が晴れて霊的太陽である大霊に身を委ねるならば、その愛の波長と次第に同期していくことでしょう。そして大霊から伝わった愛を地上にあって自ら表現していく者になるのです。
「最高の徳は愛他的です。愛すべきだから愛する。愛こそ神の摂理を成就することであることを知るが故に愛する、これです。(中略)宇宙の大霊は無限なる愛であり、自己のために何も求めません。向上進化の梯子を登っていけば、己のために何も求めず、何も要求せず、何も欲しがらぬ高級霊の世界にたどり着きます。ただ施すのみの世界です。」
このようにして人は利己的で小さな存在から、利他的で他者とつながる新しい進化の段階に進んでいきます。
(「シルバー・バーチの霊訓1」8章)