戦争のことは別格として今そこはかとなく、ではなくあからさまに困ったことになっている問題の一つが円安かなと思います。ぶっちゃけ日本が安く見られています。日本の産物は安物と思われていて、ということは円の価値も低くなるので 外国からモノを買うのに大量の円が要ります。食糧やエネルギーといった生活必需品は国内に生産能力がないので、日本人は生きていくために増えない給料から高い外国産品を買い続けるしかありません。

 生活のゆとりを諦めてひたすら耐えるしかないというだけでは希望を持つことは難しい。

 お金は家の外では必要ですが、家の中では不要だ(お金は人を見えなくする、とも)という本を読みました。日本も一つの大きな家だと思えば安くなったお金のことはひとまず置いて、家の中のこと、自分の身の周りを整えることに神経を使うチャンスかも知れません。

「残念ながら地上世界は、今なお物質万能主義の悪弊から脱けきれずにいます。すべてを金銭的感覚で捉えようとします。財産の多い人ほど偉い人とみなします。人間性ではなく財産と地位と肩書と家柄によってランク付けします。実際にはまったく永続性のないものばかりです。虚飾にすぎません。実在ではないのです。

 本当の価値の尺度は霊的成長です。それは、その人の生活、日常の行為・言動によって、みずから成就していくもので、それがすべてであり、それしかないのです。お金で徳は買えません。お金で霊的成長は買えません。お金で霊格は高められません。そうしたものは各自が各自の努力で獲得しなければなりません。粗末な家で生まれたか、御殿のような家で生まれたかは、霊的成長には何の関係もありません。」(「シルバーバーチ愛の力」225頁)

 今の日本は、霊格を高めることを第一としつつ、生き延びる方法を模索しなくてはならない時代なのかもしれません。