台湾で一、二を争う古刹「龍山寺」で義母の長寿を祈願、僕たちは次なる目的地へ。それが「青草ストリート」。
龍山寺から徒歩数分、青臭いにおいが狭い路地に満ち満ちている。鼻づまりの人でも、すぐにたどり着けるだろう。
青草と言ってもホウレン草やレタス、ピーマンのような野菜ではない。薬草のことで、店頭には多彩な薬草がうず高く積み上げられている。
どれが何に効くのか、さっぱり分からない。売り手のおじちゃんに聞こうにも、僕もウサギさんも台湾語は話せない。
まず英語、そして日本語で話しかけたが、おじちゃんは首を横に振るばかり。全くコミュニケーションが取れない。
かなり強烈な臭いだから、いろんな効能がありそう。僕のボケた頭に聞く薬草はないかなあ。
1000元(3500円)、いや10000元でも買うんだけど。「私は若返りの秘薬が欲しいわ」。ウサギさんも高望み。
じゃあ、青草茶でも飲もう。路地の入口に屋台が2軒並んでいる。「どっちの店がいい?」とウサギさん。
「右手の萬安青草店がいいよ。看板見てごらん。純正だし、100年の老舗だよ」と僕。
いやいや、それは本音ではない。真相はNIKEのTシャツを着たオネエサンがかわいかったから。
青草茶は7種類。僕はオネエサンおすすめの「青草茶」(小15元=52円を飲んでみることにした。
恐る恐る鼻を近づけたが、嫌な臭いは全く感じない。一口飲むと、ミントティーのような爽やかさ。
オネエサンによると、青草茶は台湾ハーブ茶の一つ。体の火照りを覚ましてくれる効能があるとか。
僕はクイ~と飲み干す。オネエサンの色香で火照った体が一気にクールダウン。さすが100年老店の青草茶だ!
僕たちは老街(歴史ある街並み)を少し散策して、MRTで台北車駅へUターン。午後6時を過ぎ、そろそろ夕食にしよう。
僕たちのホテル「花華大飯店」そば、ミシュランビブグルマンに認定された庶民的食堂が僕たちを待っている。