9月11日午後6時50分。

予定通りなら、釜山で美味しい夕食を食べている時間だ。

しかし僕はまだ福岡空港「58」ゲート待合室にいる。

 

 

チェジュ航空が5時間近く遅延しているからだ。

ベンチはほとんど埋まっている。手荷物も溢れ返している。

LCC(Low Cost Carrier)は荷物を預けると、チケットが高くなる。

 

だから手荷物にして、機内に持ち込むのだろう。

飛び交っているのは韓国語。日本語はほとんど聞こえない。

僕は静かに午後7時の搭乗を待つ(出発は7時半)。

 

 

しかし時間になっても係員が現れない。

「まさか欠航!」。僕の心に、黒い雲がもくもく。

5分、10分…じりじりと時間は過ぎてゆく。

 

20分過ぎ、ようやくアナウンスが流れた。

「台風22号の影響で、チェジュ機到着が遅れています」

「遅れならいいか。しかし、何時まで…」。安心と不安が交錯する。

 

 

さらに30分余り、

ようやくチェジュ機が滑走路に姿を見せた。

この飛行機、どこから飛んできたのか。

 

台風22号は南太平洋上にある。

韓国は影響を受けていない。じゃあグアムあたり?

少ない機体を使いまわすLCCの弱点がもろに出た感じだ。

 

 

チェジュ機が福岡の夜空に舞い上がったのは午後8時50分。

当初のフライト予定より6時間近くも遅れてしまった。

それにしても今年の台風は意地悪だ。

 

チェジュ航空、LCCだから機内サービスはない。

ドリンクも軽食もオール有料。プルコギライスは1000円だ。

シートバックに個人モニターもない。

 

 

足元も少し狭い。

身長176cmの僕に、ギリギリのスペースだ。

3人掛けの真ん中で、長時間のフライトだとキツイかな。

 

チェジュ機は玄界灘を越え、徐々に高度を下げる。

「釜山空港は軍民共用空港です。写真撮影はお控え下さい」。

着陸態勢に入ると、アナウンスが流れた。

 

 

僕は慌ててカメラをしまう。

正味フライト35分、釜山・金海空港にランディング。

バッグ一つ、身軽な僕。軽やかに入国審査場へ。

 

自国民向けの審査場には長い列。外国人向けには誰もいない。

両手人差し指の指紋と顔写真を撮られたが、いち早く入国できた。

しかし、すでに午後10時。どうやってホテルへ行こうか。

 

徒歩? まさか、釜山駅まで30㎞はあるだろう。

軌道系? リムジンバス? タクシー?

悩ましい選択だ。

 

ひとり釜山クイズ 僕はどうやってホテルまで移動したでしょうか。①徒歩②軌道系③リムジンバス④タクシー⑤ヘリチャーター⑥その他