薄暮の空を見上げる通行人。

その視線の先には、大挙飛来したUFO。

わお~、マーズアタックだ!?



いやいや、それはSF映画の世界。

人々が見上げていたのは大きな虹だった。

今まさに暮れんとするモノクロの空に架かる七色の橋。


これまでに僕が見た虹よりはるかに美しい。

僕は慌ててショルダーバッグからデジカメを取り出し、何度もシャッターを切る。

しかしコンパクトタイプのせいか、ぼんやりとしか写らないのが悲しい。




饒河街夜市は台鐵・松山站から徒歩3分の近さ。

約400mの真っ直ぐな路地1本がそのまま夜市になっている。

だからグルっと往復すれば、すべての露天・屋台を見ることができる。


ここは昔ながらの夜市なので、伝統的な小吃を味わえる屋台が多い。

しかし人出がすご過ぎる。月曜夜でこうだから、週末だと殺人的な人出になるのか

のんびり屋台を冷かすことができないのは辛い。



饒河街夜市の名物が胡椒餅だ。

黒胡椒をたっぷり利かせた豚肉とネギのあんを小麦粉の生地で包み、

鉄の釜で15分ほど焼いたもの。


長い行列ができているが、いつ食べる? 今でしょ!

どんどん焼き上がっているので、回転は早い。約10分で僕の番が来た。

一つ45元(157円)。火傷しそうなくらい熱々の胡椒餅。



一口噛むと、口いっぱいに肉汁がじゅわ~と広がる。

パリパリの生地。餅というより、フランスパンのような食感が楽しい

今回の旅グルメ、トップ5に入るだろう。


豚さんの丸焼きも売られている。

こんがり飴色の焼き色、めっちゃ美味しそう。

しかし虚ろな豚さんと目が合うと、食欲が失せてしまった。





ニワトリさんの丸焼きもあった。

僕がナイーブすぎるのかもしれないが、切り身にして売ってほしい。

「章魚小丸子」(日本風タコ焼き)は6個40元(140円)。こちらも長い列ができていた。