エストニア随一の高級ホテル「三人姉妹」でエンペラーランチ。
午後2時過ぎ、残された時間は刻々と少なくなる。
地下通路探索で、タリン観光リスタートだ。

1600年代、対スウェーデン戦争の際に作られたもの。
地上は高くて分厚い城壁をめぐらすことで、敵の攻撃を防いでいる。
地下通路はゲリラ攻撃や武器の移動・備蓄に使われた。

▼地下通路へ降りる急な階段と延々と続く横穴入口
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第2次大戦中は防空壕として使われ、
旧ソ連やナチスの空爆から大勢の市民を守ることに役立った。
今はキチンと整備され、観光名所の一つになっている。

地下道観光は完全予約制(6ユーロ)。
英語ガイドに導かれ、深くて薄暗い竪穴を地底に降りてゆく。
過去どれだけの人が、この石段を踏みしめたのか。

▼第2次大戦下の防空壕の模様を再現した展示
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急こう配の石段。ステップの角がとれ、いかにも滑りやすそう。
1歩でも踏み外すと、真っ逆さまに落下するだろう。
4年前の労災事故がフラッシュバックする

恐る恐る数十メートル降りると、高さ2メートルくらいの横穴に出る。
ごつごつとした岩肌の横穴。マネキンで当時の暮らしぶりを再現。
地底を巡ることで、タリンの歴史が学べるように工夫してある。

▼チョコレートカフェ。ホットチョコレートが心地よかった

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地上に戻り、チョコレートカフェで一休み。
ホットチョコは2,2ユーロ、チーズケーキは1.8ユーロ。
午後2時を過ぎても、気温は8度止まり。

冷え込んだ体にホットチョコが心地よい。
お土産用のチョコレートもしっかり買い込んだ。
トイレも済ませて(公衆トイレがない)、タリン旧市街探索の再開だ。

▼タリン旧市街をグルリと囲む、高くて分厚い城壁

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あてもなく旧市街をさまよう。
青空は広がったが、肌に触れる空気は冷たい。
着ぶくれたタリン市民は足早に行き交う。

それでもミーハー観光客は元気だ。
歴史的な建造物の一つ一つをカメラに納め、
心のフィルムにも焼きつける。

▼こちらは男性的なファサードの「三人兄弟」

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聖ニコラス教会ではパイプオルガンの生演奏に耳を傾ける。
「三人姉妹」があれば「三人兄弟」もいる。男性的なファサードが印象的だ。
タリンは歴史的建造物の宝庫だ。

午後8時、旧市街の中心にあるラエコヤ広場にも夕闇が迫ってきた。
名残り惜しいが、そろそろバルト三国「最後の晩餐」だ。
広場に面したレストランへ。

▼「最後の晩餐」はラエコヤ広場に面したレストランで
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ランチに豪遊したので食欲は今一つ。
女性陣3人は野菜たっぷりのスープ(1.2ユーロ)、
こちらはサーモンのソテー(1.4ユーロ)。

一品でも料理を頼むと、パンは無料で付いてくる。
気心知れた友人との旅は楽しい。「次は何処がいいかなあ」。
ビールとジュースで乾杯し、新たな旅に思いをはせた。

▼パンは無料。バルト三国ではどこも美味しかった
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若いボーイ。
FちゃんMちゃんにちらちらと視線を注いでいる。
なんとなく下心がありそうな目つきだ。

いやいや思い過ごしかも。
やはりボディーガードは余計なことにまで神経を使っちゃう。
それでも関空に戻るまでは気が抜けない。

▼旧市街東側の入り口ヴィル門。ホテルまでは徒歩2分

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晩飯を終え、夜風に吹かれながら、とろとろホテルへ戻る。
旧市街のヴィル門近くで、こんな看板が眼に入った。
なんとも豊満な女性だ。

「ナンバー1ジェントルマンクラブ」とか。
立ち止まって写真を撮ろうとすると、「もういやらしいんだから」。
FちゃんMちゃんのブーイングが石畳に響いた。

▼1人旅だったら、ふらふらと入店したかも

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そうか、いやらしいのは私だったか。
レストランのボーイさんは、料理の食べ具合いをチェックしてだけなのかも。
ごめんなさい。あらぬ疑いをかけちゃって。

★有害無益のバルト三国クイズ<12>

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世界遺産タリン旧市街。ユニークな看板がいろいろ。
胴長信田さんは、豚肉料理店の看板娘です。
じゃあ牛さんは何の看板男でしょうか。

■第11回解答
 書店でした。