独フランクフルト行きルフトハンザ機。
ランチも無事終わり(無事でもないか)、機内の灯りが消えた。
お休みタイムだ。ウサギさんとMちゃんFちゃんは安らかな寝息が聞こえる。

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ここで熟睡すると、時差ぼけになる危険性がある。
そこで個人モニターで映画鑑賞だ。オンデマンドで早送りや巻き戻しもOK。
まずジョニー・デップとペネロペ・クルス「パイレーツ・オブ・カリビアン」。

少しお腹がすいてきたので、ギャレーに行きおむすびとパウンドケーキをゲット。
2本目はナタリー・ポートマンが出演しているSF怪作「マイティー・ソー」。
機内では気楽に楽しめるノーテンキな映画が一番だな。

さらに文庫本を読んで時間をつぶす。
やがて機内が明るくなり、2回目の機内食のサービスが始まった。
関空離陸から10時間、あと2時間でフランクフルトだ。

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ソーセージとマッシュポテト、デザート、パン。
時系列的には夕食のはずだが、やや寂しいラインナップだ。
ランチでもめた金髪CA(キャビンアテンダント)も満面の笑顔でサービス。

フランクフルト到着は1時間遅れの午後3時50分。
アムステルダム便出発は午後4時45分、乗り継ぎ時間は50分しかない。
入国審査も無事終え、乗り継ぎ便のセキュリティーチェックへ。

ここで予期せぬ事件が起こった。
ウサギさん、女性係員に拉致されてしまったのだ。
アムステルダム便離陸まで、30分を切っている。

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MちゃんFちゃんと顔を見合わせ、なすすべもなく立ち尽くす。
1分、2分、3分…時間の流れが異常に速く感じられる。
5分が過ぎた。不安はマックスに膨らむ。

その時、憮然とした顔で戻ってくるウサギさんの姿が視界に入った。
もう20分しかない。ほとんど搭乗も終わっているはずだ。
だだ広いターミナルビル。脱兎のごとく駆け出す。

長い長い連絡通路を一目散。
搭乗ゲートに到着したのは離陸10分前。
乗客の冷たい視線を気にしながら、最後部の自席へすすむ。

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すぐに拉致の真相を問いただす。
ノーテンキなウサギさんの常識外れの行為が原因だった。
なんと関空出発前に、携帯カイロを二つも体に張り付けたそうだ。

そりゃあアカン。
携帯カイロは鉄の粉で出来ている。
金属探知機が反応しなかったら、その方が問題だ。

ウサギさんは携帯カイロが原因とは思わなかったらしい。
「だって、関西空港ではスル-だったよ」
それで女性係官は決断したのだろう。

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「別室で身体検査するしかない」と。
上半身裸にされ(ブラジャーはOK)、ようやく携帯カイロに気付いたとか。
どんだけ心配したことか。まあ今となっては笑い話かも。

フランクフルト-アムステルダム便は、1時間5分のフライトだ。
それでも国際線だから、機内食は出るし、アルコールサービスもある。
パンとマカロニサラダ、寂しい機内食。食欲もない。

それでもビールは飲み干す。
重い瓶ビールは珍しい。なぜ缶ビールじゃないんだろう。
しかしノンビリ旅情に浸る時間はない。

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ルフトハンザ機はすぐに下降をはじめた、
午後5時50分、スキポール空港にランディング。
入国審査はフランクフルトで済ませているので、すぐにタクシーでホテルへ。

午後8時前、四つ星ホテルにチェックイン。
入室してどっきり。キングサイズだけど、ダブルベッドなのだ。
あわててMちゃんFちゃんに電話すると、「大丈夫、こっちはツインだよ」。

ヨーロッパのホテルでは、ありがちなケースだ。
夫婦の宿泊客だと、気を利かせたつもるでダブルの部屋をアサインするのだ。
1日だけなら我慢もするは、3泊なので同衾はいやだ。

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すぐにフロントに電話。もちろんソフトな口調でお願いする。
「ツインに空室があるのでOKですよ」。
よかった、これで熟睡できそう。

MちゃんFちゃんと合流。
晩飯を食べるため、夜の街へ。
波乱万丈の1日は、こうして終わりを告げたた。

■毎度おなじみ、役立たずクイズ(1)

オランダにはユニークな地名が数多くあります。
以下の内、実在するのはどれでしょうか。

(1)クローニンゲン
(2)スケベニンゲン
(3)アホニンゲン
(4)ノロマニンゲン
(5)イケメンニンゲン

EU入国について>EU諸国でジェンゲン協定に加盟してる国を旅する時は、直行便であれ経由便であれ、最初の到着地で入国審査を受けることになる。今回の旅は独フランクフルト経由オランダ・アムステルダム行き。フランクフルトで入国しているので、アムステルダム行きは国際線だが実質国内線扱いとなり、入国審査は行われない。パスポートのスタンプもフランクフルトで押されるので、パスポートを見ただけでは、どこの国を旅行したのか分からない。