少し前の話になりますが、
サマコンセミナーメモを。
日本経済成長戦略セミナー に出席させていただきました。
損得よりも善悪で考える?青年らしく志は高いけど、なかなか実績を伴わせるのは険しい道が待ってますが、
第1部の講師の藻谷浩介氏(日本政策投資銀行)は、昨年のベストセラー「デフレの正体」の著者でして、
この本、独自のデータ分析と、人口分析、対処策を分かり易く説明した良本です。
Jの各種セミナーや地方経済の取材に関わりがある先生です。
- デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)/藻谷 浩介
- ¥760
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セミナーの要旨を。
・日本はデフレスパイラルに陥っており、これを少しずつ逆回転させるビジネスモデルが中小企業にとって不可欠になる
・物事は客観的視点が大事。ムードを見るのだけではなく数字の裏付けも必要。
例えば、東日本大震災の死者・行方不明者2万人強のうち地震による建物の損壊で亡くなった方は96人(2011.7現在)大多数が津波で亡くなったこと。
・日本からの輸出は好調 41兆(1990年)→ 64兆(2010年)と5割以上増えている!
・2010年の貿易黒字+所得黒字の額は17兆円。これは東日本大震災の損害額にほぼ相当するので、震災への経済面のダメージは軽微である。
・中国を始めとする新興国の繁栄によって日本の黒字は増える
・バブル期と比べ東京・大阪・名古屋の小売販売額は現在減っており、消費が大都市部でも縮小している
・世の中は事実で動く
・人口の波で消費を推し量ることが出来るが、15~64歳までの生産者人口は
1940年 4295万人
2010年 8128万人
2050年 4930万人 に減少する見込み
・子ども手当は2兆円 年金は55兆円。重要度はどちらかは明らか。
・景気の波<人口の波 (の方が経済的影響が長期的に大きい)
・日本で売れる商品、日本で儲けられる企業が今後の世界で生き残っていく
第2部は独自の視点で成功を収めている企業の実例を基本に藻谷先生がコメントするスタイルでした!
理論と実例、両方を踏まえた、バランスいいためになったセミナーでした!