三段ボックス | 娘とおかあちゃん。(かしこくなりたい)

娘とおかあちゃん。(かしこくなりたい)

いくつになっても世の中には、分からない事がいっぱい。
もがきながらもシンプルで賢く生きていきたい。
シンプルとはほど遠い頭の中を書いています。
障害者区分5の18歳の娘です。

昨日買ってきた三段ボックスを組み立てた。娘が自分のカバンを自分で

置ける場所を作ろうと思った。

適当な置き場所がなくて、学校に行っている時は私が片付けてきた。

というより、車から私が降ろして、家に持って入っていた。

今は、送ってきてもらえるので、自分でカバンを持って家に入る。

置き場所を決めていなかったので、適当に置いていた。

導線的にはどうかと思うが、ここなら置けるかと思うところに置いてみた。

 

娘が帰ってきた時、置き場所を伝えた。

あまり興味は持ってくれなかった。

わかったかどうか。

来週の月曜日、見てみようと思う。

 

一番上にカバンを置いて、1段目に病院関係、障害関係の引き出しを置き、2段目に生活介護、ショートステイ関係のファイルを置いた。3段目は、それぞれに必要な持ち物を入れた。

 

まずは、カバンを置く、それだけから始める。

 

今日、事業所でクッションを抱えて昼寝をしたらしい。

昼寝なんて、暇な家でさえしたことがない。

クッションを抱えて顔をうずめていることはよくある。

顔をあげる必要のない時は、その姿勢がよくある。

家では、ずっとかまってもいられないのでほっている。

顔をあげていなくても、キーボードで遊んでいることもある。

きっと、何したらいいかわからないんだと思う。

学校なら先生に、もっと興味を引く取り組みをして欲しいとお願いしていた。

でも、事業所はそうはいう場所ではないと思うので、娘よ頑張れと思うしかない。

でも、環境が変わって本当に寝ているのかもしれない。

 

私たちとは、大きく異なる感覚の中で生きている娘のわかり方を説明する事は難しい。

経験したことはないので、私も想像でしか説明は出来ない。

普通に生きる人が思いもよらない感覚の中で娘は生きている。私がそれを理解するまで10年かかった。

娘の障害は理解していた。

でも、その障害がそれほど違うわかり方をするのだという事を理解していなかった。

あの時教えてもらう機会がなかったら、今の娘には成長していなかったと思う。

何もできない娘だけど、人間らしくなっていった。

何もできないけれど、何でもできていく力を持っている。

それは、知りたい、分かりたい、やってみたいと思える力、試行錯誤して自分のやり方、わかり方を見つけていく力。

言われたことは、すぐには出来ないけれど、娘の中で娘なりに考え、自分のやり方を見付ければ、こちらが思ってもみなかった、次の発達の段階に進んでいることがある。

私が、学校生活の中で、何かできるよりも、付けて欲しいと望んできた力だ。

 

学校では、日常的なことは、自分で何でもやってきた。

娘の障害が重度なゆえ、今は手を貸してもらえることが、多くなっている。

新しい環境だからこそ、手を貸してくれるのはわかる。

でも、手を貸してくれるなら、自分で知ろうとは思わないと思う。自分でやろうとは思わないと思う。

新しい環境では、時間はかかるけれど、本人がたくさん失敗して、本人が試行錯誤することが、その環境を知る一番の近道だと思っている。

 

月曜日、新しいカバン置き場からカバンを持って、行ってくれるだろうか?

何のこと?って顔をされそうだ。