再び秘書のヘクター・マックイーンを呼ぶ。
「アームストロング事件を知ってますか?」
あなたの父は検事をしていた。アームストロング家で働いていた女性も被害者でしたね。名前は。
「スザンヌ」
父は周りからせめられて焦っていた。スザンヌはその後自殺した。
「無実だった」
父はそのせいでまた周りからせめられて最後には自殺した。
話しているとき騒ぎがおきた。高い悲鳴があがる。いそいで駆け付けるとハーバード夫人だった。
「化粧ポーチの中にこれが入っていたの」
私こうみえて血を見るのもだめなのよ。
事件に使われた凶器で間違いないと判断される。
夫人の元にいってこよう。
パスポートを出してください。本人確認をした。
「これは・・油のしみですか?」
「はい」
それが何か?いいえ。
「ただのしみでしょう」
面白いのね。話が聞こえてきたの。有名な探偵さんなんでしょう。
ゆらりと姿をあらわす夫人。きつい目をして睨んでくる夫。
「事件があったときのことを教えてください」
「ここにいたわ」
ねぇという。ああと答える。
「眠れないの・いつもそう・起きている」
バルビタール・恐怖にきく薬なの。
「ハンカチをもちですか?」
これはあなたのですか?違うわねと答える。
最後にこれだけを言う。エレナではない。ヘレナだ。
「ソニアの妹」
というと夫がいきなり暴れだした。
「しいっ・・あなた・・落ち着いて」
大丈夫だから。探偵さんは全てお見通しよ。話した方がいい。と静かに話出す。