王妃様の相談ごととはなんだろう。ウンスは不安になるが顔に出さない。風呂場から出て着替えをすませると王様たちがまっていた。隣にいたので話している声は筒抜けだった。

 

「のちほど・・お部屋にうかがいます」

ウンスがそう話すのを聞いた。

気になるのはあその内容のことだ。余計なことはいえないのでそれぞれに戻っていったのだ。

 

それから二人で王妃様と王様がおられる部屋にいった。声をかけてから中に入る。

「ねぇさまとテホグンもどうぞ・・中へ」

ウンスを送り部屋を出ようとしたところでそう言われた。テホグンは妻とともに椅子に座る。

「それで・・お話というのは?」

なんでしょう。首を傾げた。まずはお茶をどうぞとすすめられる。

一口すすってから耳をよせた。

 

「お話というのは私の体のことです」

おねぇさまにお聞きしたいのです。王はがたんと椅子を蹴り倒す。

「王妃」

どういうことだ。強い声でせまろうとした。大切な人のことだ。何も話してくれなかったのだ。

「重臣たちがうるさく口だししていることを知っています」

お世継ぎをとせっつかれている。私の体でお世継ぎを産めるのですか?それだけを知りたいのです。

「薬をそのために飲んでいただいております」

「それで‥おねぇ様のお答えを知りたいのです」

それは・・ウンスは迷っていた。王妃様のお体はお世継ぎを産めるようにはできていない。医師としての意見だ。

「それでも・・あきらめるつもりはありません」

体質の改善を心がけております。そして王様にも協力をしてもらう。

 

「つまり?」

「これから・・です」

ウンスが言った。強い目をして答える。王妃様と王様に子供を抱かせてあげたいと切ない願いだった。それは皆の願いでもある。