チェヨンがキ・チョルと戦った日の事。手当てをした。
「でもね・・これはあくまでも応急的なものなの」
「はい」
日が変わりそうだ。くたくただった。馬も乗れないとウンスが言う。
ヨンがチュホンにのせてやる。両方の手は傷だらけだった。
「ゆっくり歩かせています」
それにこいつはかしこい。落とすことはない。
そのまま乗っていてくださいという。ヨンが器用にチュホンを操っている。
太陽が昇りだしている。無事に王宮にたどり着くとウンスは眠そうだ。あくびをしている。
「一度お部屋でお休みください」
「うん」
ウンスは眠りながら自分の部屋に戻ろうとしていた。
「あぶない」
さりげなく背中をささえてやる。
「泊まっていけば?」
まだ時間はあるはずだ。少しばかり寝る時間もとれるはずだ。
チャン侍医が出迎えをしてくれる。
「報告にしても・・時間はあります」
王様もお休み中です。チャン侍医が扇子を広げてひらりとふるった。
ぱちと閉じて部屋の方向を示した。
ということでヨンとウンスは仲良く部屋に入っていく姿を静かな瞳がとられていた。