それよりも知りたいことがあった。キ・チョルの私兵に頼んでおいた。

「ああ・・そやつですか?」

みせしめに柱にでもしばってやろうかと思いましたよ。

「やめて・・ただその人は頼まれたものを運んできただけじゃないの」

喧嘩になりそうだ。しかしウンスは我慢をする。

 

「お願い」

早いうちにしないととけてしまう。隊長の前で手をすり合わせて拝むことにした。

「私は占い師や仏ではありません」

拝んでもご利益などありませんよ。冷たく突き放された。ウンスの目に涙がにじみだす。

いじめ過ぎただろうか?しかしこりてもらう必要がある。

 

あのつぼの中身が気になりだす。一体あれはなんであろうか。触れるととんでもなく冷たかった。まるで氷のようだと。今季節にどうやって手に入れてきたか。聞くのも恐ろしい。

 

「ついてきてください」

手を握ることもできず声をかけて先をうながした。ぽろりと雫が流れ落ちる。

「泣かないでください」

おれが悪かったです。あれは俺の部屋においてありますよ。どうします?

「まずはね」

ツボを割るの。ヨンが拳でそれを割る。せいと一声。つく。見事にそれを割るとそのままの形で氷が現れる。

 

お酒を飲むために入れ物を用意してヨンに指示をと出す。細かくけずることできる?

「はい」

わくわくしてそれを見ているウンス。機嫌は治ったらしい。にこにこと笑っているほうがいい。

「次はね」

いつの間に手に入れてきたか。酒を入れていく。小さく削られた氷の一欠けらを浮かべてみた。ちょんとつつく。ぷかりと浮かんでいる。ああしろ。こうしろといちいちうるさく注文をしてくる。