トギが指先でその人物を教えようとしていた。そこまではウンスにはわからない。ちょうど・・テマンがやってきた。

「おれ?」

チャンビンここの部屋の主のことだ。ウンスが教えてほしいといっている。

「チャン・・ビンというな前の先生です」

「長い髪で白い医官の服をきていて赤い扇子を持っていた人だった?」

トギとテマンがつめよる。その勢いにのけぞる。

「何か思い出したのですか?」

頭に浮かんだのよと切なく答える。

 

そこからはトギとウンスで薬草の世話に戻っていった。そろそろ侍医がおかえりいただいてよろしいですよといった。

「でも・・あの人が迎えにくるといっていたのです」

その日はトクマンが護衛をしていた。ことつてをテマンが持ってくる。

「今日は先に戻るようにだすです」

「あの人・・忙しいの?」

「はい」

離宮に戻ると食事も整っていた。ご飯も食べる時間もないみたいだ。簡単に作れるおにぎりを用意しようと思った。

「ご飯とおかずありますか?」

「ウンスさま・・どうか‥敬語はなしにお願いします」

「そう?」

まだここのしきたりになれていないのだ。ついくせで頼んでしまう。

「おにぎりを作りたいの?」

「はい」

私がご用意を。

「いいえ・・私がつくってあげたいの」

さようでございましたか?ただいまご用意をいたします。

 

外で警護をしているトクマンと話をしていた。

「戦が近いのかもしれません」

このところ・・軍議ばかりですから。

 

ヨンと王様と話し込んでいた。テホグンそろそろ帰って休むのだ。明日も早い。

「こののち‥兵舎にいき報告をいたします」

王に退出の許しをえたヨンはその後アンジェの元にいく。こまごまとした話をしていた。

「そのことはわかった・・できる限りつめておく」

そろそろ帰れ。細君一人ではさみしいだろうと言われた。

「なぜ・・みながみな・・そういうのだ」

嫌な顔をする。妻が一人離宮でまつのは知っている。細君だと?誰のだと思っていっる?俺の妻だと叫びたい。

「そんな顔するくらいなら・・」

さっさと帰れとアンジェに言われた。